内容説明
本書は、「法と開発」の見地からアジア諸国の自律的法秩序形成の戦略を問い、また日本による法整備支援の方向性を論ずる目的をもって、1997年に生起した「アジア危機」後の金融法制改革を対象に、一連の法制モデルや立法例に法政策論点分析を加える試みである。
目次
第1章 課題と方法(課題:法制改革の成果の検証;本書の方法:法政策論的実証研究;前提:「構造改革」の政策課題)
第2章 倒産法制改革の検討(国際機関の法制モデル;アジア危機後の倒産制度改革の実例)
第3章 担保法制改革の検討(国際機関の法制モデル;アジアの担保法制改革の実例)
第4章 コーポレート・ガバナンス改革の検討(国際機関の法制モデル;アジア諸国の法制改革の実例)
第5章 金融法制の選択肢再考(国際機関モデルの特殊性;「金融法制」の政策論的検討;法整備支援一般への提言;結びに代えて)
著者等紹介
金子由芳[カネコユカ]
現在、神戸大学大学院国際協力研究科助教授・法学博士。1988年3月東京大学法学部卒業後、日本輸出入銀行(現・国際協力銀行)、広島大学大学院助教授を経て、2003年4月より現職
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。