内容説明
ルイジアナ州は、かってフランス領であったと言うことから、現在でもフランス法に依拠する法律体系を有する異質な州である。アメリカ合衆国の一州であって、ヨーロッパ大陸法を基礎とする唯一の州と言えるのである。かかる意味では、ヨーロッパ大陸法を継受するわが国の法体系と類似するのである。ルイジアナ州信託法の条文及びコメントの研究は、同様なる環境にあると言えるわが国の信託法の解釈・適用にあたって、貴重・有益なるものと思われる。本書は著者が修士論文を作成する上での基礎研究として翻訳したものである。わが国の信託法の解釈・適用に貴重・有益であるばかりか、広くわが国の信託法との比較研究をするためにも、貴重・有益な資料になり得る。
目次
第1章 総則
第2章 信託の設定
第3章 受益者の権利
第4章 信託の変更、終了、撤回および解除
第5章 受託者の義務および権限
第6章 受託者に対する報酬および費用補償
第7章 受託者の責任
第8章 受益者の救済方法
第9章 訴訟
第10章 弁護士の指名
第11章 効力