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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ecriture
10
アイズナー賞・ハーヴェイ賞・イグナッツ賞の3冠を達成し、アメリカコミック史の伝説的作品となった一作。1970年代シアトル郊外で10代の若者にしか感染しない奇病が流行する。首に口ができたり背中の皮が裂けて脱皮したりして、病は性交や唾液の交換を通して感染していく。ドラッグに浸り、疎外感や鬱屈した感情を抱える若者の生をグラフィック・ノベルならではの表現で隠喩的に描き出していく。子どもの家出はこのように描けるのかもしれない。2014/05/03
garth
6
裂け目。「どこにいようと、俺はいつもどこか違うところに行きたかった。いつもそうだった……でもどこにも行けなかった。俺はいつも身動きがとれずにいた。俺は決してどこにも行けないのだ」2013/11/14
こうすけ
4
独特の空気感がクセになる。若者の内面のけだるさや鬱屈が伝わってくるよう。 デビッド・フィンチャーが映画化しようとして流れたとか。A24とかNetflixとかでやってほしい。 ホラー映画『イットフォローズ』はこの物語が元ネタだろう
∃.狂茶党
2
アメリカのアングラ・オルタネイティヴコミックの傑作。 黒を多用した、圧迫感のある絵柄で、閉塞感や焦燥を息苦しいほどに描いていく、暗黒青春マンガ。 粘りつく写実と幻想。 アメリカン・ゴシックの系譜に連なるのでしょうが、この生々しさは、醒めない悪夢のようです。 今のところその他の邦訳はないようですが、確固たる作風をもっているようですので、その他の作品にも興味が湧く。2019/11/08
gonzui
2
とかく画が素晴らしい。読み進めていくと、あの頃感じていた得体の知れない焦燥感、閉塞感や嫌悪感、疎外感等負の感情が湧き出るように思い出され。色々拗らせたままの大人にはけっこうキツイ。それでいても最期のコマの台詞に泣きそうになる。2016/01/19