内容説明
「妖怪研究とは人間研究である」と宣言し、絵巻・伝説・民話の奥深い森に分け入り、異人、妖怪など排除されてきた存在に光を当て、近代化の過程で見失われていった日本人のコスモロジーを発掘した小松和彦―本書は小松理論の思考方法の核心である四つのキーワード「異人論」「妖怪」「図像と象徴」「フィールドワークからの視座」から論じた気鋭の次世代研究者17人による多様で刺激溢れる論集である。
目次
1 異人論(「移動する子ども」という記憶と社会;開かれた儀礼と伝説―矢代の手杵祭をめぐって ほか)
2 妖怪(異形と怪類―『和漢三才図会』における「妖怪的」存在;妖怪としての人形 ほか)
3 図像と象徴(童子と鳥畜―『融通念仏縁起』「諸神諸天段」「鳥畜善願段」をめぐって;開放される「化物絵」 ほか)
4 フィールドワークからの視座(オーラルナラティブ研究のバージョンアップ―記紀歌謡からラップミュージックまで;声の力のつかまえ方―大辻司郎の映画説明を例として ほか)
著者等紹介
橘弘文[タチバナヒロフミ]
1957年生まれ。大阪観光大学観光学部教授。専攻は、民俗学
手塚恵子[テズカケイコ]
1962年生まれ。京都学園大学人文学部教授。専攻は文化人類学、民俗学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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