内容説明
「ラカン自身によるラカン入門書」といわれながら、なお難解で知られるセミネール11巻『精神分析の四基本概念』を詳細に解説。この年のセミネールでは、精神分析を専門としない新しい聴講者がむかえられ、あらためて「無意識」「反復」「転移」「欲動」という四つの基本概念が説明される。そこで展開される議論は「対象a」や「享楽」といった後期ラカンの重要概念を理解するための鍵となる。ラカンに特有の、一見するところ唐突で無関係に見える個々の議論が、セミネール全体を通じて複数の大きな主題として練り上げられていく構造を「キーワード別:縦読みガイド」によって一覧化。テクストを縦横につなげて読むことで、これまで知られていなかったラカンが浮かび上がるはずである。
目次
破門
フロイトの無意識と我々の無意識
確信の主体について
シニフィアンの網目について
テュケーとオートマトン
目と眼差しの分裂
アナモルフォーズ
線と光
「絵とは何か」
分析家の現前
分析と真理、あるいは無意識の閉鎖
シニフィアンの列の中の性
欲動の分解
部分欲動とその回路
愛からリビドーへ
主体と大他者―疎外
主体と大他者2―アファニシス
知っていると想定された主体、最初の双数体、そして善について
解釈から転移へ
君の中に、君以上のものを
著者等紹介
荒谷大輔[アラヤダイスケ]
1974年生まれ。江戸川大学基礎・教養教育センター教授。専門は哲学/倫理学
小長野航太[コナガノコウタ]
1975年生まれ。専修大学非常勤講師
桑田光平[クワダコウヘイ]
1974年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科准教授。専門はフランス文学・芸術
池松辰男[イケマツタツオ]
1988年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科・文学部助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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