内容説明
世界はイメージに満ちている。古代から現代までおびただしく誕生し、消滅し、また再生をつづける“イメージ”のつぶやきに耳を傾ける。アビ・ヴァールブルクの“イコノロジー的分析”の視点から、アジア・中近東を横断して地中海に広がる謎に満ちた数多の象徴・寓意の表象を解読する画期的な“イメージ”の文化誌。
目次
1 声・秘文学・国家(エンブレムの考古学―ルネサンス象徴論へのプログラム;神々は死なず―シャーマニズム/国家/芸術;ヤーヌスは三度変貌する―PERSPECTIVA ICONOLOGICA;イメージの政治学;イコノロジーへの遺志)
2 光と闇の旅(飛びすさる異人たち―四谷シモンのための7章;刺青、あるいは皮の衣の秘儀;宦官・去勢・刑罰―中国の外から宦官を見る;ザルモクシスから卑弥呼へ;神々の夜へ)
3 言語・イメージ・書物(ヴァールブルクの宇宙;書物への熱い夢―アルドゥス・マヌティウスのいた世界;東の言語、外の文化―パリ東洋語学校とハノイ極東学院;スヴァスティカ・北斎;イコノ(セミオ)ティクス―ある前史)
著者等紹介
松枝到[マツエダイタル]
1953年に神奈川県鎌倉市に生まれ、和光大学人文学部芸術学科を卒業、専攻科を経て、早稲田大学文学研究科(西洋美術史)を修了し、出版社での編集者勤務をするかたわら評論活動をはじめ、のち和光大学に着任し、和光大学表現学部芸術学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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