内容説明
人間はつねに異界を背負って生きてきた―リューグー、補陀落、神人合一の混沌、「超人」の奈落、言葉に潜む身体の威力。そして『ニューロマンサー』『惑星ソラリス』『空の境界』『虐殺器官』川上未映子の異界。人はなぜ、いまもそれに魅せられているのか。古の神話から現代の表象文化まで渉猟し、人間存在の秘められた闇にせまる。「いま、ここ」に潜む「別の世界」の可能性を求め、異界の深淵に降りたつスリリングな読みの冒険。
目次
第1章 立つことの陰に(とらえがたき「リューグー」―「非空間」としての異界;生の世界に絡みつく龍の影―混沌の異界 ほか)
第2章 「なること」の磁場(補陀落渡海の異相―存在変容の場;生死の二分法の彼方―この世の規矩を超えること ほか)
第3章 潜みふれるもの(滲みわたるもの―無主の響き;反響の場と自己の揺り篭―雰囲気の「意味」、界面としての自己 ほか)
第4章 「想うこと」の彼方(「非空間」の異界―サイバースペースの深淵;黒き「闇」の恐怖―肉体という異界との対峙 ほか)
著者等紹介
浅見克彦[アサミカツヒコ]
1957年埼玉県生まれ。北海道大学経済学部卒、同大学院博士課程修了。同大学助手、富山大学助教授、北海道大学助教授を経て、和光大学表現学部教授。専攻は、社会理論・社会思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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