内容説明
薬害HIV感染被害問題の調査の現場で立ちすくみ、フィールドワークのアポリアを通り抜けた著者が、強いられた自己変容のプロセスを振り返って、エスノメソドロジーとライフストーリーとの身体論的な架橋を試みる。
目次
第1部 フィールドワークとしてのエスノメソドロジー(フィールドワークの想像力をエスノメソドロジーに;フィールドワークにおいて変容する自己;社会調査の困難―対話的構築主義の立場から;対話プロセスとしてのインタビュー;沈黙と語りのあいだ)
第2部 薬害HIV感染被害問題の社会学的調査から(薬害HIV感染被害問題調査のリフレクシヴな理解;薬害「HIV」問題のマスター・ナラティヴとユニークな物語;ライフストーリーの「物語世界」と想起)
第3部 エスノメソドロジー的社会科学の展開(大人が子どもを理解するということ;成員カテゴリー化装置(MCD)分析から見えてくるもの)
第4部 現象学とエスノメソドロジー(志向性のない現象学;観察者の手続き規則としての理解)
著者等紹介
山田富秋[ヤマダトミアキ]
1955年北海道生まれ。博士(文学)。現在、松山大学人文学部社会学科教員。専攻は、社会学、エスノメソドロジー、ライフストーリーの社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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