内容説明
鮮やかなデビュー以来、近代小説作家群の先頭を走りながらも35歳という若さで自ら命を絶ち、文学界のみならず昭和初期の日本社会に大きな衝撃を与えた芥川龍之介…。短い期間に、きらびやかな才能と過敏な神経から生み出された名作の数々―。その芥川のさまざまな作品を、現代の芥川賞・直木賞受賞作家たち10人はどう読んだか?それぞれの感銘や文学観に親しみながら「文豪」の作品を新しく読む、“愉悦読書”の極。
目次
学校で読んだ芥川龍之介(蜘蛛の糸;杜子春;羅生門)
作家たちが読んだ芥川龍之介(鼻「母の鼻」(高樹のぶ子)
芋粥「五位は何者か」(出久根達郎)
手巾(平野啓一郎)
戯作三昧「馬琴に擬す」(出久根達郎)
地獄変「娘を襲った犯人」(出久根達郎) ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
50
短い間に繊細な精神で生み出した物語の数々だと思います。何度も読んでいる芥川ですが、現代作家が選んだ作品をどう読んだかが興味深かったです。それぞれの文学観と共に芥川を「読む」のは新鮮な体験でした。2023/04/01
優希
43
再読です。短い間に描いた名作を残した芥川。芥川賞・直木賞作家の選んだ作品を「読む」のは文豪作品を新しく読む形だと感じます。2023/09/14
優希
39
芥川の代表作と言える作品ばかりです。どれも名作で、刺さる作品ばかりでした。現代作家が選んだ芥川作品なので、意外なセレクトもあったりするのが新鮮です。2024/07/24
優希
36
素晴らしい才能と繊細な神経が生み出した名作の中から選りすぐった短編集です。選んだのは現代の芥川賞・直木賞受賞者たち。選んだ作品をどのように読んだかが興味深かったです。一緒に芥川作品を読んでいるような気分になりました。中でも『きりしとほろ外伝』と『或る阿呆の一生』が沁みました。名作は読む度に新鮮な感動を与えてくれますね。2025/03/22
rokoroko
19
田端の文士村のイベントが芥川だったので慌てて読んでる。トロッコとか羅生門とか芋粥とか懐かしい。教科書に載ってたよね。一つ一つ作家さんの評論がついているのもうれしい。ひょんなことから芥川が17歳頃槍ヶ岳に登ったたというから同じように登ってみた。若い芥川はなかなかの運動家だったらしい。肩の小屋にあると思ってたその記録はなかったが図書館に頼んで探して読んだ。さてそのイベント終了までひと月。いつ行きましょうかね2024/08/24