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完全なる首長竜の日

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  • サイズ A5判/ページ数 305p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784796679909
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

植物状態になった患者と、コミュニケートするための医療器具「SCインターフェース」が開発された日本。少女漫画家の淳美は、自殺未遂を起こして数年間意識不明に陥っている弟の浩市と対話を続けている。「なぜ自殺を図ったのか」という淳美の問いかけに、浩市は答えることなく月日は過ぎていた。そんなある日、謎の女性からかかってきた電話によって、淳美の周囲で不可思議な出来事が起こりはじめる…。『このミステリーがすごい!』大賞第9回(2011年)大賞受賞作。

著者等紹介

乾緑郎[イヌイロクロウ]
1971年、東京都生まれ。鍼灸師の仕事をする傍ら、劇作家として複数の劇団に脚本を書き下ろしている。『完全なる首長竜の日』で第9回『このミステリーがすごい!』大賞、『忍び外伝』(朝日新聞出版)で、2010年第2回朝日時代小説大賞も受賞し、新人賞二冠を達成(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

柊龍司@中四国読メの会&読メ旅&読食コミュ参加中

216
ずいぶんと長いこと積ん読状態にあったけど、映画館で予告編を見て映画を観る前に小説を読まなきゃと一気読み。なんだか、映画と全然内容が変わっている感じですが、小説は映画よりもあっさりしている感じ(まだ予告編しか見ていないけど)。仮想現実と現実の境目は何かとか、現実をどう捉えるかとか、もっと重厚な小説になりそうだけど意外とあっさり読めて、最後に投げ出される感じでした2013/05/26

kishikan

215
海堂尊ほか、様々な作家を送り出した「このミス大賞」、2011年の大賞受賞作品がこれ。これまたすごい作家を世に送り出したと思ってしまう作品。ディカプリオ・渡辺謙出演の映画「インセプション」を思わせる記憶の中の世界、現実と夢の区別がつかない世界に迷い込む卓越したストーリー創造力とと文章力で読者を圧倒してしまう。僕は「マトリクス」のイメージをダブらさせてしまうんだけれど、ともかく登場人物のキャラクター、話の展開と謎、意外な結末等、ミステリー小説の根幹を保ち、文学的な深さを感じさせる新しいミステリの息吹を感じた。2011/04/11

大地

195
とても読みやすく、スラスラと読めた。予想外のオチで楽しめましたが、話に入り込む事ができず、ただ読んだだくという感じになってしまった。個人的には合わなかったかなと思う。【人の死とは、その人を覚えている人が誰もいなくなった時に完成するのだ】が心に残った。2014/03/10

パフちゃん@かのん変更

171
「胡蝶の夢」でしたね。こういう設定の話を幾つか読んだことがあるので途中からオチが予想できましたが面白かったです。昏睡患者と意思の疎通ができるセンシングは実際にできたらすごいかも。2013/12/06

くろり - しろくろりちよ

160
第9回「このミス」大賞受賞作品。しかしミステリではなくSF。少女漫画家の姉は自殺未遂した弟と、昏睡状態となった患者と意志疎通する医療技術を使って対話する。対話を繰り返す後、記憶が混乱し交叉し、どこからが現実でどこからが意識の中なのか、まるで「胡蝶の夢」のように翻弄される。真実はあるのかないのか、たどり着いた先さえも現実ではないのか。現実を確かめるために繰り返される死、デジャヴのような会話。幻想的で奇妙な世界。謎を残すラスト。2012/05/19

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