内容説明
アントニオ猪木引退後の10年間で信じられない衰退を見せたプロレス界。『週刊ファイト』編集長としてその歴史的沈没劇を目の当たりにした著者が、その“失われた10年”を赤裸々に振り返り、総括する。ミスター高橋の暴露本、総合格闘技の隆盛、新日本プロレスの分裂、そしてアントニオ猪木の「プロレスいじめ」―。裏ネタ満載の『ファイト』にすら書けなかった取材メモと衝撃の舞台裏が、ここに一挙公開される。
目次
第1章 暴露とケーフェイの間
第2章 「I編集長」の遺言
第3章 「たかが格闘技、されど格闘技」
第4章 去りし者たちの「修羅」
第5章 人間模様
第6章 誰が新日本を殺すのか
第7章 「仕掛人」時代の終焉
第8章 IGFと猪木の「晩節」
第9章 勝負論なき時代に
第10章 回想
著者等紹介
井上譲二[イノウエジョウジ]
1952年兵庫県生まれ。大阪芸術大学文芸学部卒業。在学中より、『週刊ファイト』通信員として英国マット界を取材。1977年、『週刊ファイト』米国特派員としてニューヨークに駐在する。1994年6月、『週刊ファイト』編集長に就任。2006年9月、休刊を機にフリー記者として活動を始める。新日本プロレス担当としてのキャリアが長く、アントニオ猪木の「裏情報」に精通することで知られる。大阪府在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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森オサム
34
著者初読み。「有田と週刊プロレスと」を見始めてから自分の中でプロレス熱が再燃中。とは言え最近のプロレス事情はまるで分からないので、こう言う昔の話は懐かしくて面白い。今考えると、どこも大晦日に格闘技やってたなぁ、10年経てばブームは全然変わるよね。当時はプロレスが一番沈んでいた時期だったのでしょうか、著者の筆致も少々暗く感じられました。なんですが、内容が新日本プロレス中心なので、選手の顔が浮かび私はとても楽しんで読めました。もちろん興味の無い方には薦めませんけど(笑)。2017/10/06
Masaru Yamada
9
週刊ファイトの編集長であった井上譲二が同紙廃刊と当時の新日本プロレス衰退(2003年頃)の裏側を赤裸々に書いた作品。ブシロードグループの新日本プロレス、サイバーエージェントグループのプロレスリング・ノアと今や親会社は上場会社であり、プロレスという特殊なジャンルは、企業プロレスしか成り立たなくなった。私自身も新日本プロレス→UWF→UWFインターナショナル、リングス→K-1、PRIDEと興味の対象が移行してきたが、結局、今も新日本プロレスを見続けている。本書を読んでも一番プロレスが奥が深いと感じる。2022/06/25
ジュンジュン
4
近年のプロレス再燃は、かつてファンだった身としては喜ばしい限り。自身が離れるきっかけとなった時期(99~01年頃)の状況を振り返る意味で再読。まさか、今日のようなブーム("プロレス女子"なる言葉が生まれるまで)がやってこようとは…隔世の感あり。2017/09/22
funkypunkyempty
3
★★★★ プロレスの“闇”の部分を描いた1冊。10代20代では読みたくないが、さすがにこの歳になれば、この程度でプロレスから離れたりするはずもなく(笑)。楽しめました。2021/10/18
Tak
2
押し入れの中から発掘し再読。低迷していた新日本プロレスが復調したのはやはりアントニオ猪木の呪縛が無くなったからなのか?2019/11/22
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