内容説明
衆議院統一補欠選挙に出馬した妻の恩師、大原奈津子の頼みで「凶悪犯罪抑止連合」の捜査を開始した元刑事の平澤栄治。策略家・森崎啓子や抑止連との関係を書きたてる記者・井端純平のキナ臭い動きに翻弄されながらも、栄治の捜査によって補選のカラクリが見えてくる…。選挙とその周辺に渦巻く数々の策略。さまざまな人物の思惑が交錯し、それぞれの企みが絡み合うなか、開票日が近づく。
著者等紹介
高山聖史[タカヤマキヨシ]
1971年生まれ。青森県出身。國學院大學経済学部卒業。第5回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞、『当確への布石』(宝島社)にて2007年デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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きのこ
25
このミス大賞優秀賞(下) ミステリー色は残念ながら下巻にもありませんでした。なんでやねん。ご都合主義も散見。でもまあ選挙ものを描いた人間ドラマとしては面白く読めました。2019/10/11
sayan
13
ちょうど1ヶ月前に行われた衆議院選挙、投票にいった際、東京はちょうど台風が直撃している真っ只中で、ずぶ濡れになって投票所に行った記憶がある。さて、本書。上巻読了後、これは一気に当選に向かっていく話かなと思いきや、本書に入りストーリーは意外な展開をみせる。改めてみると色々と現実的には「ん?」と思う場所があり、そこが新たな展開を向かえる起点となっている。ここは小説ならではだろうか。実際には考えにくい。なんにせよ、本書では、当選をどう位置づけるか、当選したらいいのか、問いかけてくる。それは本質的なものと感じた。2017/11/22
がたやぴん
11
やはり、ミステリではない。だが、選挙をモチーフにしているので楽しめた。続編があれば読みたい。対個人より対組織とし描いてほしい。2014/03/08
ティーチピー
10
うーん、惜しい! ページ制限があったのか、描写が端折られているように感じるところがいくつかあり、自分的にそこがかなり残念でした。もう少し焦らして描いて欲しかった。 選挙戦を戦うヒロイン候補者というのは格好良いしテーマも面白かったので、ぜひ長編で続きを執筆して欲しいと思いました。2013/09/27
veckio
8
書店でタイトルを見て、すごく気になっていたものでした。上下巻を一気読みしました。最後まで読んでみて、タイトルの意味みたいなものがようやくわかりました。が、人物の転換の場面が曖昧でわかりづらかったし、ミステリーっぽさをあまり感じなかったです。2013/03/13