内容説明
「地球温暖化」が叫ばれ、世界的な対策が講じられている。しかし「温暖化」というのはひとつの仮説にすぎない。本書ではまず、流布されている地球温暖化の常識を疑ってみた。さらに、京都議定書が作り出した「温暖化ビジネス」=「排出権ビジネス」のカラクリに迫った。これを読めば「温暖化」で、誰が儲けているのかがよくわかるだろう。地球のためにやっていた我々の善意も悪用されているかもしれない。
目次
文庫版まえがき 「温暖化」という常識を打ち破れ!
プロローグ インタビュー・池田清彦(早稲田大学教授) メディアを鵜呑みにしてはいけない!温暖化予測のシミュレーションは不確かなものである
第1部 地球温暖化の真実(温暖化のホント;日本の異常気象の真実)
第2部 「温暖化」を食いものにする人々(誰が儲けているのか?;排出権ビジネスのカラクリ)
第3部 本当の危機(次は何が起こるのか?)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
undine
1
温暖化に対して一歩引いた視点で論じている本。ただ、複数の人が書いているので、人によって温暖化に対する見方の濃淡がある。温室効果ガスの排出権取引やそれに絡む仕組みづくりに国際的な綱引きや国内の利権構造の問題を指摘している。排出権取引の仕組みそのものが胡散臭く感じられる。東日本大震災前の書籍なので、温室効果ガスの削減に対して原発に期待する見方がある一方、費用対効果の面で原発に疑問を投げかける見方もあり、論調が一貫しない。ウラン濃縮の際に生じる劣化ウランに対する説明が誤解を招きかねない点には要注意。2024/05/28