内容説明
多数の死者を出したビル火災以来、歌舞伎町は史上空前の冬の時代から抜け出せずにいた。この街で非合法のゲーム喫茶を経営する元シャブ中毒・元銀行員の早瀬。そんな彼のもとを訪れた幼なじみの警官・小林は「シャブを買ってくれ」と切り出した。その量、一キロ。これが事件の始まりだった。次第に引き寄せられていくビル火災の関係者たち、深まる謎。そしてシャブの売買の組織化。歌舞伎町浄化作戦の裏側で進行していた陰謀と、やがて早瀬が辿り着く絶望的な真実とは―。怪しい攻略情報を巡るパチスロ犯罪小説『ビッグボーナス』で第2回『このミス』大賞(優秀賞)を受賞した著者の痛快第2弾。
著者等紹介
ハセベバクシンオー[ハセベバクシンオー]
1969年、東京都で生まれ、神奈川県川崎市で育つ。独協大学経済学部卒業。『ビッグボーナス』(宝島社文庫)にて第2回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞し、2004年デビュー。某外資系CDショップにてアルバイト
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感想・レビュー
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まつじん
1
第2回『このミス』大賞優秀賞受賞作家の第2作目です。 自分の体調の悪いせいか読んでいてなんか気にかかるというか、すっきりしない気分が続いていたのですが解説を読んでわかりました。そう解説を書いているのは馳星周、いわずと知れた『不夜城』で有名なノワールの第一人者です。その馳星周さんに憧れていわば文体を真似して描かれていた小説なんですね。で、しかし登場するのが小悪党ばっかりなんですわ。この破滅感の足りなさが小骨が当たるかのような読後感を私に与えていたのですね、きっと。 2007/08/08
聖月
1
◎◎多分、終盤のノワール的な展開、最後の終息のさせ方について、読む人によっては意見がわかれるのかもしれないが、評者には間違いなく◎◎。物語が紡がれていて、頁を繰る手が止まらない筆力があれば、もう楽しく読めて仕方がないのである・・・そうだなあ、『グレイヴディッガー』高野和明なんかも終盤で意見がわかれそうな作品なんだけど、ああいうのを評価する読書人にはお薦めの一冊だろう2006/07/30
華織(本)
0
主人公がポーカー屋のオーナーなのでギャンブル・シャブ中毒の話が大半を占めています。裏の世界はこうなっているのか~。店に強盗が入るところから話が急展開しおもしろくなってきます。三年前に起こった歌舞伎町ビル火災の謎、引き寄せられるように集まるその関係者たち。歌舞伎町ビル火災の場面では2001年に実際に44人の死者を出した実際の事件を思い出しました。2008/07/23
アキオ
0
裏の世界を垣間見れておもしろかった2005/06/25
snowfriend
0
著者の第1段の続きだと思ってたら、全然違った。でも、面白かった。ちょっと終わり方があっさりしすぎな気もしますが、、、3.5点2014/06/03
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