内容説明
第2回『このミス』大賞においてダントツで賞賛を受けた大賞受賞作がついに文庫化!代理母として生計を立てている良江は、かつて出産した息子を救うため、ある“犯罪”を企てる。そして始まる「身代金ゼロ!せしめる金は5億円!」という前代未聞の誘拐劇!幼児虐待、オンライントレード、ES細胞、美容整形…現代社会の危うさを暴きつつ、一気に読める面白さ。予想を裏切り続けるノンストップ・誘拐ミステリー、ここに登場。
著者等紹介
柳原慧[ヤナギハラケイ]
1957年、東京生まれ。日本大学芸術学部卒業。デザイン会社へ勤務後、独立。株式会社ブレイン代表取締役。2003年『パーフェクト・プラン』にて、第2回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、翌年デビュー
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
120
デビュー作。誘拐犯?vs警察vsハッカーの対決。思わず誘拐犯に頑張って欲しくなる展開でした。2016/01/27
オカメルナ
41
初柳原作品。「身代金0!せしめる金は5億円!」というスローガン(?)を掲げ代理出産で生んだ子を、虐待から救い出すために前代未聞の誘拐劇が繰り広げられる!なかなか面白い設定でサラリと読めてしまった。設定やストーリーは面白く登場人物も皆個性的。個性的なんだけれど魅力的な人物がいなかった。代理出産とか、オンライントレードとか、幼児虐待とかハッキングとか多岐にわたって問題提起されていたんだろうけれど、扱った問題が多すぎたような気もする。面白かったけれど再読したいとまでは思わなかった。2014/02/27
うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)
37
代理母となることで生計を立てている良江は出産を間近に控え、かつて自分が産んだ子供の様子をこっそり見に行きましたが・・。第2回このミステリーがすごい!大賞・大賞受賞作。面白かったです。盛りだくさんの内容で最後までグイグイ読めました。何よりも単なる利害関係で結ばれていたのではなく、実の家族のように信頼関係で結ばれていたところが良かった。オンライントレードのシーンは臨場感たっぷりで、思わず手に汗握りました。読了後は自分のパソコンは誰からもハッキングされていないか思わず心配になりました。★★★★2012/04/22
すたこ
34
★★★初読み作家さん。設定は面白く読みやすいのだけど、何しろ色々詰め込みすぎて混乱。誘拐、株取引、ハッキング、どの事件に重きを置いたらいいのか分からなく、ただただややこしい。登場人物も多くて、覚えられない。最初男性かと思ってた鈴村刑事が好きになれなかった。ラストのミスは許されない!岡嶋二人作風の匂いがする。2016/04/20
Atsushi
30
「身代金ゼロ、せしめる金は5億円」。キャッチコピーは伊達ではない。誘拐とハッキングを題材にしたミステリー。インサイダー取引か風説の流布か。犯人グループが大金を手にするくだりは痛快だ。ハッカーと女性刑事の丁々発止の遣り取りも絶妙。ラストの逮捕劇が呆気なくて少し残念。2022/02/18