出版社内容情報
日本人の起源にもたらされた、衝撃の新争点!
最新のデータを駆使して、史上最大の謎に挑戦!言語を有してきた可能性のある秩父原人の言葉が、日本語の起源なのだろうか?
内容説明
最新のデータを駆使して、史上最大の謎に挑戦!言語を有していた可能性のある秩父原人の言葉が、日本語の起源なのだろうか?日本人の起源にもたらされた、衝撃の新争点。
目次
プロローグ 「われわれの祖先はどこから来たか」衝撃の新争点
第1章 「新人=現生人類」アジア起源説―約五〇万年まえの「秩父原人」は、日本人の祖先なのか
第2章 日本人のルーツを探る―「環日本海語」の上に、長江下流域からの言語が重なり日本語が成立
第3章 琉球民族の起源―約一七〇〇年まえ、「倭人」が琉球列島に南下する以前、先住民がいた
第4章 日本人起源論の徹底検討―ポピュラーな「二重構造説」は、ほとんど破産している
第5章 日本人と日本語の形成のプロセス―「古極東アジア語」の探究
第6章 朝鮮民族の起源―朝鮮民族は北から南下した
第7章 アイヌ民族の起源―東北と北海道の古代史
第8章 五万年まえ以降のできごと―細石刃文化・縄文文化・弥生文化
エピローグ 日本人と日本語の起源についての仮説のまとめ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
禿童子
6
2000年刊行なので、必ずしも新しい情報ではないが、日本語のルーツを環日本海の北回りで日本に進出した縄文人の言葉を基層として、南回りで北九州に進出した弥生人に稲作をもたらした中国長江出身者集団が重なって日本祖語が形成されたという仮説は興味深い。二言語間の統計的一致が偶然以上の関係を示すかを判別する計量言語学の手法はかなり説得力があり、大野晋のタミル語起源説などの語源説を一掃したといえる。ただしアジア独自の旧人から新人への進化と邪馬台国東遷説などの話題については十分なエビデンスがあるか疑問が残る。2016/10/20