内容説明
長年高い人気を保ちながら、文学的価値はほとんど認められないという特異な位置を占める『赤毛のアン』。今世紀初頭に書かれた物語に、日本の少女たちはいまだに魅かれ熱狂的な支持を与える。それはなぜなのか。―作品を考えることがそのまま日本の少女たちについて考えることにつながるという問題意識から、この作品の特質を明らかにする意欲的問題作。
目次
第1部 アンとエミリー(ふたりの少女主人公;家族の一員となる;地域の住人となる;受け入れられる;大人になる;それぞれの道を歩む)
第2部 アンの日々の暮らし(『赤毛のアン』関係の本を読む;自然および風景描写;女の仕事)