内容説明
中世の芸能・伝説を素材に、日本中世を生きた人々の日常に潜む“異常心理”の世界を解読する、想像力の歴史学。
目次
1 感性の逸脱(中世の狂気・物狂い―能と漂泊する精神;中世寺院の稚児と男色―謡曲「経正」「花月」と同性愛;第六天魔王と解脱房貞慶―謡曲「第六天」と伊勢参宮説話;虫類成仏と中世人の死生観―謡曲「胡蝶」と輪廻転生;中世王権と「亡国の音」―小督説話と音楽)
2 逸脱する女性(白拍子の男装・能の女装―中世芸能民の性別越境;二人づれの女性芸能者―中世遍歴民の世界;大力の女と白拍子―中世東北の武家と血統伝説)