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内容説明
1959年から現在まで、約10万人の在日朝鮮人が朝鮮民主主義人民共和国に「帰国」した。しかし、彼らを待ち受けていたのは、苛酷な飢えと強制労働、そして粛清だった。帰国事業に従事していた著者が、自らにその責任を問うべく、北朝鮮から初めて脱出した帰国者に語らせた衝撃の体験。
目次
序章 金幸一との出会い
第1章 さよなら日本
第2章 消えない不安
第3章 喜びと悲しみの二重奏
第4章 千里馬の躍進という嘘
第5章 『地上の楽園』の実態
第6章 帰国者の反乱
第7章 帰国者からの手紙
第8章 脱走6百キロ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山葵
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1992年出版。 著者は総連の活動家として「帰国事業」に関わり、家族も北朝鮮に帰国しているが、次第に北朝鮮に疑問を持つに至り、ルポ「裏切られた楽土」を出版。 この本は、帰国事業で帰国した在日朝鮮人の中で最初に脱北した金幸一氏へのインタビューによりまとめたもの。 金幸一氏は、1961年に総連幹部であった父親に強制される形で単身北朝鮮に「帰国」し、わずか1年半後に脱北をしている。当時はまだ監視も規制も緩かったようだが、奴隷として何も考えることなく働かざるを得ない北朝鮮人民の様子がありありと書かれている。