内容説明
音楽、友、セックス、ドラッグ、人種問題…。1940年代のジャズ・エイジから半世紀、つねに偉大なるイノベーターとして音楽シーンをリードし続けたマイルスが、赤裸々に語った波乱の人生。壮絶な死のあとに残された、ただ一冊の自伝。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マッピー
17
ジャズに詳しくない私でも知っているジャズの巨匠たちがこれでもかと出てくるので、わからないなりにも興味深く読めました。驚いたのは、これほどの有名人たちのほとんどがドラッグ中毒であったこと。そうか。1940年だ言ってそういう時代だったのか。リンカーンが読んで感動し、奴隷解放を決意したという『アンクル・トムの小屋』は、黒人からの評価がとても低いのですが、マイルス・デイビスも「俺たちの中にはアンクル・トムみたいなやつはいない」というようなことを何度も書いていて、そういうことも勉強になりました。2023/10/13
fishdeleuze
6
この自伝はクインシー・トループがマイルスの話をまとめたものであるが,寡黙なマイルスがこれだけしゃべっているのも珍しいのではないか。とにかく怒涛の人生,ジャズの帝王の音楽,生活,生,性と赤裸々に語っていてもんのすごくおもしろい。彼はいわばジャズの歴史といってもいい。ファンなら読んで! 2012/08/12
Rahuka
2
自分の目指す音楽に向かって進み続けたその生き様に圧倒される。バードと決別した後、ファンに媚びることなく自分がやりたいことをしっかりと形にしていく能力はやはり彼の才能の賜物なのだろう。それにしても、演奏だけは聴いたことのある演奏者の内実が赤裸々(多少脚色も入ってるだろうけど)が語られるのは面白い。逆にいえば、演奏者の人間性があまり表れることがない、ということもジャズのユニークなところなのかもしれない。全てはヒップで素晴らしい演奏なのだから。あ、でもJ.J.ジョンソンは良い人だと信じてました。2015/03/21
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- 和書
- 三階建の御言葉 〈3〉