内容説明
「玖園様、不束者ですが、よろしくお願い致します」日本人形が三つ指ついて挨拶する。将棋に勝った…それだけなのに、なぜか褒美として「嫁を貰う」ことになった小説家の玖園柊吾。しかも差し出されたのは、可憐な振袖姿の男嫁。昔馴染みの老翁・二条グループ会長から、養子の紫緒の婿に…と見込まれて、もちろん即座に断った。だが紫緒は、老翁の強引な「嫁入り」工作にもすべて従い、健気に手料理を持参する。うんざりしつつも次第に柊吾は、素直に「嫁に出される」紫緒に、もどかしさを覚えて…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キキハル
15
将棋に勝った褒美に嫁をやるといわれて紹介された紫緒は、まだ高校生で振袖が似合う男の子だった。よくある深窓のお嬢様ものですが、紫緒は思いのほか芯も強く自分の立場を自覚しています。そして何よりも夫となる柊吾のことを深く慕っているのです。高校卒業とともに同居して花嫁修業をする紫緒。初めは煙たがっていた柊吾がだんだんと紫緒のことを可愛く思うようになっていく。そんな様子が甘く甘く描かれています。幸せな結末はいいものですね。読み終わってほっこりしてしまいました。続編もあったらうれしいな。2011/08/09
瀧ながれ
7
BL(11年)。女の子として育てられた少年を嫁に貰った小説家のハナシ。健気で料理上手な受くんで、かわいいけどさあ、と読み始めたら、従順なだけでなく意外と芯の強い、好感が持てる男嫁であった。2013/10/30
とも*
7
吾は拒否しつつも終始甘々だった。 紫緒も言いなりではなくてちゃんと自分の思いで動いてるのもあって二人のやり取りは微笑ましくっていい。 色々御伽噺な雰囲気なのでリアルさは無いけれど。(2012.10.7)
hinako
6
そもそも押しかけ女房ものが嫌いなので、そこから間違った気がする・・・。この老人も、自分の「娘を育てたい」という気持ちだけで人の人生を変えたんだと思うとムカついてしまい、しょっぱなから苛立って読んでしまった。主人公もずっと好きだったとか言うけど、結局自分は男なんだし、おじいさんには誰も逆らえないんだし、相手の迷惑になると思わなかったのかな?そういうちゃっかりしたところがイヤ。結果両思いならいいというわけではない。2013/05/18
usamomo
5
★★★表題で、考えると無理やりか天然箱入りかどっちかしか思いつかないのですが、こちらは思った通りの天然箱入りなんだけれど、生い立ちや育ててくれた人などの影響で見た目ほど天然でもなく、芯はしっかりとしていて、只々攻めの事が純粋に好きでお嫁さんになりたいと言う感じですね♪ サクサクと読みやすいのですが、もう一つパンチが欲しかったなぁ~って思いました。 色々とあるのですが、結局は可愛いほのぼのなお話って読了でした。2011/07/31
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