ガッシュ文庫<br> 酷いくらいに

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ガッシュ文庫
酷いくらいに

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  • サイズ 文庫判/ページ数 287p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784796400992
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

料理人見習いの瀬名広見は、兄の恋人だった愁藤秋をひそかに想っている。不幸な事故で家族と足の自由を失いながらも穏やかで優しく、懸命に生きている秋。片思いのままでもずっとそばにいて、彼の笑顔を守っていけたらいい。そう思っていたはずだったが、秋とあたたかい時間を重ねる中、愛しさとともに歪んだ欲望も募り―。せつなく愛しい年の差ラブ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

那義乱丸

32
高遠さんの透明感のある文章と細やかな心情描写に何度も胸が詰まりました。雑誌掲載作と書き下ろしで視点が変わるのでそれぞれの想いが理解しやすかったです。攻めも受けも相手を想うがゆえの己の願望との葛藤や、それによるすれ違いが切なくもどかしく心を揺らされました。憎まれ役である攻めの兄のコンプレックスもわかり、彼もまた迷える子羊(?)だったのだなぁと感慨深かったです。彼が地べたに叩き落される話もじっくり読みたいな(笑)そして、あのレストランのシェフとディレクトールが元気そうなのもわかって嬉しかったです!2011/01/21

みずほ

23
評価 小説★★★★☆ 挿絵★★★★☆ シェフ見習い×翻訳家。前半は広見(攻)視点、後半は秋(受)視点。静かにストーリーが進むが、心情描写が丁寧で、細かい心の襞や、内面の熱い激情に、話にグイグイ引き込まれる。痛みを知る者の優しさ、信仰に縋るのでなく自分を支える糧にする強さ、相手の本質を見抜く賢さ、同情を求めない誇り高さ、愛を求める情熱・・・秋がとても魅力的だった。兄弟二人を対比した描写も実に上手い。しかし、広見が「あのレストラン」のスタッフだったとは! あとがきを読んでハタを気付いたバカな私だった(笑)2011/01/10

ルーリィ

17
一度は「落ちるなら、それでもいい」と自分の心にフタをした広見が切なくて、だけど堪える攻めって良い(笑) 最初は広見兄にイライラしていたけれど、最後で可哀想になった・・・私も長女なのでちょっとだけ気持ちが分かりました^^; 広見兄も幸せになれると良いけれど・・・。 しかし、フランスとの遠距離恋愛は辛いと思うのですが、この二人には関係ないんでしょうかね(笑)《手離本》2011/01/23

さち

17
両方の視点でお互いの気持ちの流れが一人称で上手く描かれていてとてもいい。前半はどうなるのかどきどきしたが、晴れて恋人になった後のほうが心配でどきどき。秋が自分から手を伸ばし広見を欲するようになってくれて感動した。あゆみか兄かどちらかに比重を置いた展開のほうがいいかなとは思ったけれど読み終えると気にはならないかな。高遠作品は暖かい気持ちになれる、大好きだ。あとレストランが繋がってて最高に嬉しい!ディレクトールの雰囲気が柔らかくなったようで感慨深いよ。シェフは相変わらずなのかw麻生さんの挿絵も眼福ものだった!2010/12/27

天使を愛するアカウント

15
料理人見習い・広見×足が不自由な翻訳家・秋。1番盛り上がったのはあの「レストラン」が出てきたこと♪ディレクトールっ↑シェフは相変わらず蹴ってますかw 本編は、前半攻視点でくっつくまで、後半受視点でくっついてからとバランスはよいのに、脇のあゆみちゃんと兄がいまひとつ。あゆみちゃんの話がなければ兄ももうちょっと上手く救済できて恋愛ももっと切ない&甘くてとってもよかったんじゃないかなと思うと残念な部分も。とはいえ前半、いったん離れた2人が再会するシーンや事故の後はとても感動しました。麻生さんの挿絵は眼福♪2010/12/27

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