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内容説明
ゴッホ研究の第一人者であり、画家でもある著者が、経験と知識に基づく鋭い分析力で6点の贋作を読み解く。絵画初心者にもわかりやすい図版付きで、ゴッホの真実に鮮やかに迫る。誰もが疑わずに堂々とのさばってきた贋作に真摯に向き合うことで、今、日本人の物を見る目が問われている。
目次
第1章 ゴッホ贋作入門―“左利きの自画像”(“左利きの自画像”)
第2章 ゴッホの贋作を見抜く 初級編―一枚のスケッチと二枚の絵(“寝室”の贋作スケッチ;“芦屋のひまわり”;レプリカタイプの贋作“カミーユ・ルーラン”)
第3章 ゴッホの贋作を見抜く 中級編―粗目の麻布に描かれた二枚の絵(オルセー美術館の“ジヌー夫人”;“東京のひまわり”)
第4章 安全地帯の危険思想―贋作の仕掛人は誰か
著者等紹介
小林英樹[コバヤシヒデキ]
1947年生まれ。1973年、東京芸術大学油画専攻卒。現在、愛知県立芸術大学教授。画家の視点を生かし、造形的観点から作品に迫る手法でファン・ゴッホの研究および執筆を行う。2000年、『ゴッホの遺言』(情報センター出版局刊)で日本推理作家協会賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
TAKAMI
1
「ゴッホ贋作入門」とのことで、本物だとされているゴッホのいくつかの作品を贋作であるとして、その分析をする。確かにスケッチの透視図法がおかしかったり、納得させられる説明もあるが、ゴッホについての前提のところの説明の根拠が書かれていなかったりするところがうーん、というカンジ。「ゴッホは当初、向日葵の絵を十二枚描くつもりだった。」とか、なんで言い切ってるの?という。こうした本をクリティカルに読むことも含め、勉強になる面白い本でした。2014/02/08
yoshisan48
1
贋作についてのうんちくが、とても分かりやすく書かれていた。ゴッホの絵の見方や贋作の見分け方が理解でき、絵を見る楽しみが増えた。2012/12/17
かずら
1
ゴッホの贋作の話。贋作を図で示しながら解説する。図のせいで量もなく、30分以下で読了。うーん、著者の説明を受けても、私は贋作を見破れる気がしない。そもそもこの本に載っている贋作も、私は贋作だと確信できない。美術やってる人にとっては重い問題なんだろうけど。ただ贋作が作られた背景は少し面白かった。想像が膨らむ。邪道な楽しみ方をしてしまった。2012/11/09
Great Eagle
1
ゴッホの贋作が出回っているという。研究者が自信をもって、これが贋作であると立証するという面白い本でした。これから、美術館での鑑賞にも大いに参考になりました。2011/10/07
スエ
1
ワシントン・ナショナル・ギャラリー展で展示されてるゴッホの自画像は贋作!! さらに損保ジャパン東郷青児美術館のゴッホ「ひまわり」も贋作!!という過激な一冊。筆者の推理はどれも真実味があって、特にオルセーのゴッホ自画像とワシントン・ナショナル・ギャラリーの自画像のパーツの酷似なんかは読んでてドキドキする。ただ・・・「私はこう思う」の一点張りで、客観的な裏付けがひとつもないんですよね。なのに犯人探しまでしちゃってる。面白いけど後味悪い。2011/07/11