内容説明
利権確保のために自衛隊派遣を断行した小泉政権の「自己責任」を問う。対米追従だけが理由ではない70年代に約束されていた「サマワ」という選択。イラクに対する莫大な不良債権、巨額の石油開発・復興利権…。そして日本国民に降りかかる、その大きな代償とは?元朝日新聞社会部記者がイラクに単身乗り込んだ驚愕ルポ。
目次
序章 変わり始めた対日感情(日本人人質事件の予感;「三人」と「六〇〇個」の命)
第1章 「非戦闘地域」とは何か(つくられる「サマワ=危険」の図;単色的報道の背景 ほか)
第2章 自衛隊はなぜサマワへ向かったか(クエート情報省;サラリーマンの足跡 ほか)
第3章 国際石油利権争奪戦主役は日本(アラブ三国志;パレスチナを見て ほか)
第4章 どこへ行くニッポン運命共同体の道(一九二〇年への回帰;よろめく有志たち ほか)
著者等紹介
森哲志[モリテツシ]
作家・ジャーナリスト。元朝日新聞社会部記者。現役時代、国税庁、事件遊軍などを担当、土地狂騰のバブル・キャンペーンにいち早く着手、銀行、不動産会社を舞台にした「バブルゲーム・調書」(新潮社刊)を著す。バブル最盛期には、国税庁担当として企業脱税など日本企業社会のモラルと問題点を追及、リクルート事件取材にも参画。プロ野球選手が球場を去った後の人生を追ったノンフィクション「不屈のプレーボール」(河出書房新社刊)で2002年ミズノ・スポーツライター賞受賞。ほかに3冊の著書がある
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