内容説明
「さいはて」の厳冬シーズンは、じつに賑やかな、生と死の大パーティーだった!6年間、知床に通いつづけて、仕上げはリッチに6カ月間、冬を熟視した、フィールド(フォト・動物・自然)日誌。
目次
第1章 冬さぐり
第2章 年末年始登山
第3章 トド撃ち
第4章 オオワシとスケソウ
第5章 「アセリ」
第6章 流氷
第7章 疲労
第8章 残された冬
第9章 帰る冬
第10章 オホーツク街道
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
翔亀
43
著者は冬季利尻山西壁単独初登攀した自称肉体派カメラマン。本書はプロとしての初仕事のドキュメント。1987年11月~4月の撮影日記だ。知床を中心に冬の道東の山岳、流氷、野生動物を追いかける。他の人には出来ないのは吹雪の羅臼岳-知床岳の単独縦走だろうが、トド狩りやアイスダイビング、セスナからの空撮など盛り沢山。時には漁港の働き者のおばちゃんも撮り、仲間との酒宴で夜明かししたりする。椎名誠が訪ねてくるからアレと思ったら「怪しい探検隊」の一員でもあった。硬軟兼備でいて、自然への対峙の仕方に一本筋が通っている。2015/09/03
犬鍋猫次郎
0
決して死を迎えた時だって諦めないぞ。この言葉が写真に対する姿勢をあらわしている気がします今でも何処かで山を登っているのかもしれません2015/06/15
piccoro116
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十年以上前に奥穂高で消息を絶った写真家の岡田昇さん。彼の知床での撮影行を日記のような形でつづっています。過酷な撮影と、冬の厳しさ、北海道の食い物のうまさが伝わってくる一冊です。僕はこの本でペミカンの作り方を学びました。 2013/08/25