内容説明
博識な法曹人の旅のエッセー。作者の煩鎖な日常生活の中に沈潜している無意識の情念が、旅に触発され心の表相に浮かびあがってくる。それを筆のおもむくままに書きとめたのが、このエッセーである。読者もいつしか自らの情念を触発されているだろう。
目次
木曽 信濃路(雪の南信州温泉巡り―下諏訪 上諏訪 上山田 扉温泉;信州民宿巡り;上高地;別所温泉から軽井沢万平ホテルを経て―ブルートレイン〈あさかぜ〉に;白骨温泉、鹿教温泉湯治 ほか)
伊豆路(伊豆の旅 序説;「踊り子街道」天城路を往く ほか)
秩父・上野・下野・北陸路(秩父火祭りと伊香保温泉 榛名湖へ;若山牧水の「みなかみ紀行」を尋ねて;湯沢温泉から法師温泉へ;上州温泉めぐり;奥日光 湯西川から「もみじ街道」を塩原温泉へ ほか)
フルムーンの旅(加賀白山下和田屋から湯涌温泉、白雲楼ホテルへ;柏崎より出雲崎へ―良寛と芭蕉の跡をたどる;豪雪で列車立往生―水戸まで ほか)