内容説明
栄光ある文明の影の部分。軍鑑築造による森林大伐採、コロッセウムで殺された動物たちの種の危機、ワインに入れられた鉛による中毒、などなど、驚くべき事実が報告される。
目次
アクロポリスの陰にかくれた森林絶滅
「…そして醜い傷痕の種を蒔いた」―戦争による環境破壊
「われわれは大地から内臓をつかみ出す…」―採鉱の呪い
悪夢ローマ―帝政時代の大都市の環境問題
輸送目的は殺戮―異常な娯楽「産業」の犠牲者としての野獣たち
政治的圧力か、科学的技術の問題か、それとも自然保護か―テヴェレ河制御プロジェクト失敗の背景
最後には中毒による破局か?―「ローマの金属」と言われた鉛
「かくして家から家へと共通の災厄が渡り歩く」―古代エコロジー意識発生の動因