内容説明
幽霊の噂シリーズ第2弾。天下泰平の江戸時代を騒がせた怪事件の数々。膨大な随筆・説話から、とっておきの怪奇実話を紹介。
目次
第1章 江戸の怪事件(江戸の怪事件;昼に出る幽霊たち;怪談奉行)
第2章 蘇る怨霊(憑かれた人々;お菊七変化;逆襲する妻たち;私は抗議する)
第3章 変転する妖怪(ろくろ首の誕生;化け猫;姫路城の主;江戸の魑魅魍魎;江戸の妖怪博士)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
作楽
2
資料に則って、こんな話があり、事実なのか、これが原因で噂が流れただけだったとか、解説がありました。「ろくろ首の結婚」は面白かったかも。ろくろ首って伸びるんじゃなくて、飛んでいくらしい。飛翔する首。でも、噂だけだったって話。 読んでると怖くないのに、なんだか手が冷たくなって気持ち悪くなった。2013/04/18
ぶん
0
江戸時代の幽霊話を紹介。江戸時代の文献を現代語訳して紹介してくれているので、さらっと読めるし初級〜中級編みたいな感じかなーと思ったり。面白かった。2013/11/01
shunkichi
0
M図書館。怪談がのっている随筆がわかって面白いのだけど、最後のページでいいので、今どの本で読めるかもまとめてほしかったなあ。2013/08/31
moti moti
0
図書館にて借りる。江戸時代の人々が怪異をどう捉えていたか、ということについて書いた本。時折見られる著者の冷静なツッコミが面白い。とは言え、この本を書いたきっかけが、お岩さんが夢枕に立ったから、と言うのもまた面白い。江戸時代の怪談って因果がはっきりしているものが多いと思っていたけど、何だかわからないけど不思議な話というのも結構あるんだなと思った。宴会をドタキャンしようとした侍が、理由を聞かれて「首を括らなければならない。」と答えた話が怖くて面白かった。2024/08/21
ホンドテン
0
図書館で、東(2019)との併読の江戸怪奇談の挿話集。同著者の広坂(1998)も読んでたわ。鈴木桃野『反古のうらがき』に始まり、山岡元隣『古今百物語評判』で終わるが不遇の無聊に慰めを求める奴は怪談に手を出すものらしい。既知も多いが、髪切り、墓磨きから陰魔羅鬼まで話の出処を知れるだけでも有益。四谷怪談の元ネタ四谷雑談成立の過程も簡略紹介するが素っ気ないにも程があるー背景に蟠るうわなりうち文化に中世の自力救済的蛮勇が垣間見える。2021/05/12