内容説明
唐桟幸次郎は、根っからの博徒ではない。生まれは川越藩へ呉服その他を納入する、御用達江戸屋五兵衛と妾の間に生まれた子であった。成人した幸次郎は江戸屋の長屋に住む、浪人者の娘のすいと相思相愛の仲になったが、五兵衛の本妻が二人の結婚を許さなかったことに反発して家を飛び出し、弱きを助け強きをくじく、庶民の見方となる任侠の道を選び、博徒修行を積みながら、股旅道中を続ける。
唐桟幸次郎は、根っからの博徒ではない。生まれは川越藩へ呉服その他を納入する、御用達江戸屋五兵衛と妾の間に生まれた子であった。成人した幸次郎は江戸屋の長屋に住む、浪人者の娘のすいと相思相愛の仲になったが、五兵衛の本妻が二人の結婚を許さなかったことに反発して家を飛び出し、弱きを助け強きをくじく、庶民の見方となる任侠の道を選び、博徒修行を積みながら、股旅道中を続ける。