内容説明
生涯に12万体を目指して、鉈で木片に仏を見出す回国乞食(こつじき)の奇僧―その特異な造形が、新しい美に通じる。江戸初期の天才的な彫刻家円空の刻んだ仏たちとの出会いを、彫刻・絵画・書から衣食にまで、各界名士が検証して、その全体像を浮きぼりにする。円空の全体像。
目次
カローラ絵
飛騨の顔(坂口安吾)
本格の円空仏(高田博厚)
円空の彫刻について(宮川寅雄)
円空と木喰(柳宗悦)
円空展をみて(北畠八穂)
円空上人の彫刻(本郷新)
円空随想(小島信夫)
円空仏(谷川徹三)
円空とあんどん(高見順)
木彫のルネサンス(針生一郎)
菰野円空・志摩円空(山口誓子)
円空のこと(飯沢匡)
円空仏私観(佐藤真)
円空の芸術(佐和隆研)
私がソ連に“持ちかえった”円空仏(コマロフスキー)
日本の年輪(角田守男)
円空上人をあしざまに云う人々へ(森徳一郎)
円空仏(岡部伊都子)
円空と岩槻市浄安寺にある円空の木彫仏(原口扁舟)
円空譫語抄(佐藤一英)
名作との出会い(水谷勇夫)
内面に向けた笑い(斉木幸子)
現代人が求めていたもの(相見とし子)
円空の画を見た私の感動(沢田政宏)
飛騨と円空(桑谷正道)
伊吹山と円空(永井信一)
円空の飲食(谷口順三)
円空仏の貌(平光善久)
創造の極(クナッパー)
円空略年譜