内容説明
小児科医(漢方医)として、独自の「自家カルテ」を作り、画期的な成果を上げている著者が、次第に虚弱化していく子供たちの“心と体”を通して、現代の生活や教育のあり方を問い直し、また、自らの半生を顧みながら、人間の真実を、幸せを、平和の意味を考える。
目次
1章 私はおせっかい先生(病弱な子供時代をふりかえって;人は生まれながらにして不平等 ほか)
2章 私の診療室より(肉体と精神は切り離せない;私の悪いくせ ほか)
3章 カルテは誰のものか(再出発の新しい試み―自家カルテ;カルテの公開と正しい情報を ほか)
4章 幸せは独占したらバチがあたる(いいかげんに、図太く生きる;なぜ、こんなに悲しいの? ほか)
5章 夢見るミッちゃん―自分小史(私の先祖;父の手で生まれて ほか)
著者等紹介
王瑞雲[オウズイウン]
1940年6月5日、神戸市に生まれる。1958年、東京女子医科大学へ入学。1964年、日本医師国家試験に最少年齢で合格。同年、東京大学附属病院小児科に入局。1970年3月、国立市に富士見台医院を開院。医院では主として漢方薬エキス散での治療を行なう。1991年3月より自由診療に切りかえると共に、「自家カルテ」を作る方法で病人との連帯に力を入れている
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感想・レビュー
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nitori
2
20年以上前の本なのに現代でも状況ってあまり変わってないんだなって思わせる本。賛否のありそうなところもあるけれど、私は比較的同意できるところがおおかったかな。面白かった!2018/04/14
さきたまおおはし
0
私の父が倒れたことから、ホームケア、養生食に興味をもって漢方医の王先生の本を読みはじめました。先生の人間への尽きぬ興味と愛情には、胸を打たれました。強烈な印象をのこすのは、中国から台湾に逃れてきた母上のお話、戦争体験、貧しさに苦しんだ先生の生い立ちです。ご自身で道を切り開いた人の目には、平和ボケした日本はどんなにアホらしく悲しく見えているでしょう。反省をうながされますが、励まされた気持ちになりました。経済至上主義であるかのような世の中に疑問を感じてる方にオススメします。2013/12/05