内容説明
壁、居間、コンクリート、既製品、ドアと取っ手、タタミの部屋、距離感…。58の項目は、ごく一般的な住宅をつくり上げるかに見える。しかし、それは住宅建築のノウハウを語るのではなく、現在、そこに無い住宅を描き出そうとする。「否住宅の住宅」論なのだ。あたりまえの住宅のなかに建築の原型と幻想をひそかに埋め込むことを企む室伏次郎の内省的なモノローグ・エッセイ集。
目次
国立ハウズ
アノニマス
遺構
一室空間
居間
イメージの自然
円
開口部
段階
外部化
割愛
可動、可変
壁
壁の表と裏
記憶の再構築〔ほか〕