内容説明
まぼろしの“辻が花染”を現代に甦らせた、染色芸術家・久保田一竹の苦闘の自叙伝。
目次
第1章 辻が花との出会い
第2章 わが苦闘時代
第3章 世界への飛翔
第4章 美への果てしなき旅
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
れん
1
着付けの試験課題に「辻が花」を選びました。「昭和の辻が花」と言えば、久保田一竹さん。さっそく、この本を購入して読みました。辻が花がもつ異次元の美しさや一竹さんの染めの技法に対するこだわり、すたれゆく着物に対する切なる思いなど、様々なことが伝わってきた一冊です。一竹さんは既に故人となられましたが、昭和の辻が花は生きています。一竹美術館に足を運びたいと、強く思いました。2015/03/20
amy
0
下手な小説より読み応えがある。この人の存在を知ったのは少し前のテレビ番組で。見事な色彩感覚で自然を表現していて、ただ単純に辻が花染めというものに興味を持ったけど、この人の人生を読んで、すごく引き込まれた。戦争を経験し、シベリアに連れて行かれた話など、今の平和ボケした日本ではもう昔話のような話だけど、経験者が語る話は身近に感じられた。2016/06/16