ダーウィン左派―進化論をふまえて平等な社会をつくる

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ダーウィン左派―進化論をふまえて平等な社会をつくる

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  • サイズ B6判/ページ数 124p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784794980670
  • NDC分類 309.3
  • Cコード C0012

出版社内容情報

左派の理想に、現実的な足場を。待望の新訳!

よりよい社会を実現するには、夢みるだけでは足りない。現実に即した人間理解が必要だ。人間の本性に光をあてる進化論こそ、その足場を与えてくれる。なおも平等と連帯をあきらめない者のための小さなバイブル。

 *

『動物の解放』で倫理学の地平を塗り替えたピーター・シンガーが、進化論(ダーウィニズム)の知見を用いて社会変革の思想をアップデートする。進化論はこれまで、弱肉強食や優勝劣敗といったイメージから、平等や福祉や弱者への配慮を重んじる左派とは相性が悪いと見られてきた。だが、本当にそうだろうか? 本書が示すのは、弱者の切り捨てを正当化する右派に進化論を明け渡さないための道筋である。これからの左派は、弱者や貧者に味方するという理想を守るためにこそ、人間についての幻想を手放し、生物学的な現実を直視しなければならない。人間はたしかに利己的・競争的で地位を求める存在である。しかし同時に、他者の苦しみに応答し、たがいに助けあう存在でもある。問題は、人間の本性を科学の目で見きわめたうえで、協力や連帯が生まれやすい社会をいかに構想するかにあるのだ。進化論・倫理学・政治思想が交差する、短くも刺激的な一冊。21世紀の政治を考えるために。


【目次】

はじめに
 新しい基礎の必要性/左派にとって本質的なことは何か?
第一章 政治とダーウィン主義
 右派による乗っ取り/事実と価値/左派はどのようにダーウィンを誤解したか/完成可能性の夢/古い曲が何度も流行る
第二章 左派は人間本性に関するダーウィン主義的な見解を受け入れられるのか?
 不人気な思想/人間本性において何が固定的であり何が可変的なのか?/改革者たちはどのようにダーウィンから学ぶことができるか?
第三章 競争か協力か?
 もっと協力的な社会をつくる/囚人のジレンマ/しっぺ返し戦略から学ぶ
第四章 協力から利他性へ?
 利他性の進化の謎/何のための地位か?
第五章 ダーウィン左派の現在と未来
原注
訳者あとがき

内容説明

左派の理想に、現実的な足場を。よりよい社会を実現するには、夢みるだけでは足りない。現実に即した人間理解が必要だ。人間の本性に光をあてる進化論こそ、その足場を与えてくれる。なおも平等と連帯をあきらめない者のために。待望の新訳。

目次

第一章 政治とダーウィン主義(右派による乗っ取り;事実と価値;左派はどのようにダーヴィンを誤解したか;完成可能性の夢;古い曲が何度も流行る)
第二章 左派は人間本性に関するダーウィン主義的な見解を受け入れられるのか?(不人気な思想;人間本性において何が固定的であり何が可変的なのか?;改革者たちはどのようにダーウィンから学ぶことができるか?)
第三章 競争か協力か?(もっと協力的な社会をつくる;囚人のジレンマ;しっぺ返し戦略から学ぶ)
第四章 協力から利他性へ?(利他性の進化の謎;何のための地位か?)
第五章 ダーウィン左派の現在と未来

著者等紹介

シンガー,ピーター[シンガー,ピーター] [Singer,Peter]
1946年生まれ。オーストラリア出身の哲学者。プリンストン大学名誉教授。専門は応用倫理学。動物の解放や極度の貧困状態にある人々への支援を提唱する代表的な論者の一人。『ザ・ニューヨーカー』誌によって「最も影響力のある現代の哲学者」と呼ばれ、『タイム』誌では「世界の最も影響力のある100人」の一人に選ばれた

児玉聡[コダマサトシ]
1974年生まれ。2002年、京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導認定退学。博士(京都大学、文学)。現在、京都大学大学院文学研究科教授

林和雄[ハヤシカズオ]
1992年生まれ。2022年、京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導認定退学。博士(京都大学、文学)。現在、京都大学大学院医学研究科助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

塩崎ツトム

13
元々は1999年の本ゆえ、内容は現代よりもなんだかノンビリしたような印象を受ける。自分たちの動物としての性を理解しつつ、それを社会設計の目的にしない、というのはまあ納得なのだが、ヒエラルキーの条件的肯定は富の偏在がさらに極まった、新自由主義の極相であるテクノ封建制の時代において、そんな悠長なことを言っていて大丈夫か?と思う。2026/09/07

日輪

12
進化論はかつて弱肉強食的に捉えられ、右派は自由主義的な競争(独占)を肯定し、左派(特にマルクス主義)は進化論を社会科学に導入することを拒否してきた。著者は、「事実から価値は導けない」として右派的主張を一旦退けた後、進化論に功利主義と限界効用逓減の法則を導入することで、弱者の苦しみを除こうとする左派の原則を取り入れる。そして、進化の過程では協力行動も生まれてきたとして、血縁者を越えた利他行動を促す政策を構想する。利他行動を変に促すと全体主義的になる気もするが、自由市場に肩を並べる制度を作れるなら嬉しいかも。2026/09/02

AmerBeton

1
自分はノンポリで、右か左かと言われたら右、どちらかというと左翼は嫌い。もう少し正確に言うなら左翼には嫌いな奴が多い。説教臭くて偽善的でダブスタで軽薄で俗物的だという印象がある。しかし、この本には左翼特有の臭みのようなものが全くなく読みやすかった。最初から最後まで理知的でとても気持ちがいい。完全に説得されるわけではなかったけどこの本にとても重要なことが書かれていることはノンポリの俺にもよくわかった。2026/08/28

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