出版社内容情報
今度は〝世界の謎〟を解く!
人類の認知システムに関わる根源的探究と
太古の科学への推論[アブダクション]が
導く、新しい研究領域の誕生。
克明に描かれる「人類史上の大発見」とは。
大好評『土偶を読む』、待望の続編!
<植物精霊像>としての土偶を読み解く、時空を超えた旅へ。
前著『土偶を読む』で明らかになったのは、
「土偶とは、植物精霊像であり、特に炭水化物の精霊像である」
ということ。
しかし、大きな謎がまだ残っていた。
旧石器時代のフィギュアには同一のモチーフの共有が広汎に見られる
にもかかわらず、なぜ「捕縛されたフィギュア」はコスチェンキ遺跡と
アヴデーヴォ遺跡からしか見つかっていないのだろうか。
これらのフィギュアの「本当」のモチーフとは何か。
そして、なぜ〝彼女たち〟は捕縛されているのだろうか。
人類学における最大の問題のひとつに、いま挑む。
【目次】
はじめに
序 章:人類史をたどる神話の旅
第1章:人体を獲得する植物たち
第2章:メタ・ヒューマンの世界―アニミズムあるいは宇宙を構成する《人間》
第3章:子種=種子を妊娠する「炭水化物の精霊」たち
第4章:土偶を読むとは?――パース記号論から土偶の解読を定式化する
第5章:新石器時代フィギュアの解読
第6章:旧石器時代フィギュアの解読
付録1:縄文時代の注目すべき土偶たち
付録2:「土偶研究」の研究――パース記号論から概観する日本の土偶研究史と未来の展望
おわりに
内容説明
前著『土偶を読む』で検証されたのは「土偶は植物をかたどった精霊像である」というシナリオ。奇妙に見えた土偶の形態は、そのモチーフが当時の食料資源であると考えることで解読可能なものとなった。しかし、大きな謎はまだ残されていた。古代フィギュアは世界中で発見されており、しかもその正体はいまだ解明されていないのだ。本書は縄文土偶の解読方法を世界の土偶に応用し、1万2千年前に出現する不思議な姿の「新石器時代フィギュア」、そして3万年前に謎の捕縛された姿で作られた「旧石器時代フィギュア」の正体に迫る。人類史における最大の難問が、いまリベラルアーツの新しい光に照らされる―。
目次
序章 人類史をたどる神話の旅
第1章 人体を獲得する植物たち
第2章 メタ・ヒューマンの世界 アニミズムあるいは宇宙を構成する《人間》
第3章 種子を妊娠する「炭水化物の精霊」たち
第4章 土偶を読むとは? パースの記号論から土偶解読の方法を定式化する
第5章 新石器時代フィギュアの解読
第6章 旧石器時代フィギュアの解読
付録1 縄文時代の注目すべき土偶たち
付録2 「土偶研究」の研究―日本の土偶研究史と未来の展望
著者等紹介
竹倉史人[タケクラフミト]
人類学者。独立研究者として講演や執筆活動などを行う。武蔵野大学客員教授。武蔵野美術大学映像学科を中退後、東京大学文学部宗教学・宗教史学科卒業。2019年、東京工業大学(現・東京科学大学)大学院社会理工学研究科価値システム専攻博士課程満期退学。人類の普遍的心性を探求すべく世界各地の神話や儀礼を渉猟する過程で、縄文土偶の研究に着手することになった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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