出版社内容情報
今なお色褪せない、少年ファンタジーの名作が待望の復刊。
輝く夏の陽ざしのなか、12歳の少年ダグラスはそよ風にのって走る。その多感な心にきざまれる数々の不思議な事件と黄金の夢……。夏のはじめに仕込んだタンポポのお酒一壜一壜にこめられた、少年の愛と孤独と夢と成長の物語。巨匠ブラッドベリが贈る、少年ファンタジーの永遠の名作。
【山崎ナオコーラ氏、推薦!】
ファンタジーは日常にある。
散歩の道に、家事の途中に、黄金色の夏に……。
子どもと大人で、一緒に読みたい!
内容説明
輝く夏の陽ざしのなか、12歳の少年ダグラスはそよ風にのって走る。その多感な心にきざまれる数々の不思議な事件と黄金の夢…。夏のはじめに仕込んだタンポポのお酒一壜一壜にこめられた、少年の愛と孤独と夢と成長の物語。「イメージの魔術師」ブラッドベリがおくる少年ファンタジーの永遠の名作。
著者等紹介
ブラッドベリ,レイ[ブラッドベリ,レイ] [Bradbury,Ray]
1920年、アメリカ・イリノイ州生まれ。少年時代からサーカスやコミックの世界に夢中になり、のちにSF・ファンタジーの傑作をつぎつぎに発表。世界中の読者を魅了する。2012年、91歳で死去
北山克彦[キタヤマカツヒコ]
1937年、大阪府生まれ。東京外国語大学英米科卒。東京都立大学大学院英文科博士課程中退。立教大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぷら
6
読み始めて1頁も経ず、全身が夏休み初日の朝の空気に包まれて驚いた。以来、気候と風の通りが良い静かな休日に少しずつ読み、今、夏が終わった。 子供の頃の夏は1日だって同じ日がなくて、毎日が新鮮で、日中の日差しは高鳴るし夕方の日差しは切ないし、ただの毎日がファンタジックで特別だったことを思い出した。 ブラッドベリが描く少年と老人と父さんが好きだな。なんて素敵に描くんだろう。詩的な描写の中で時折心にすっと響く文もあり、魅力的な1冊でした。2024/05/19
はなパフ
3
それは1928年の夏、まだ恐慌も大きな戦争も知らないアメリカの、どこか長閑な田舎町に住む12歳の少年が紡ぐ日々の回顧録。大人が大人らしく、老人が老人らしく子どもたちを導き、子どもたちは大人への階段を登ってゆく貴重な時間。現実と想像の世界が行き来する夏ならではの夢見る少年時代。「なにが夜を作っていると思う?それはね、世界中にある50億の樹の下から這い出した影なんだよ」……なんて詩的な表現なんだろう。今を席巻する安易なファンタジー群とは異質の感性の煌めき、ブラッドベリの魔法の言葉。2024/12/13
ティパリン
3
少年のとても濃厚なたんぽぽ色の夏の1日1日。想像力豊で、毎日が発見で、輝いている。そんな日々を、追体験した気分です。2024/11/02
コキア
2
少年目線のものの見方、 自然界のあり方、 時計なんか見ずに、自由に冒険をしていた幼少期 どんな体験も初めてばかりだからドキドキワクワクして、 だけどさみしさも分かるようになってきた懐かしくてやさしい記憶 その夏の思い出は たんぽぽのお酒に封じ込てあるから ぼくはきっと忘れない。 (映画化したらいいと思う) 目を凝らせば気づくことは今でもたくさんあるはずで 通り過ぎて見おとしてしまうものや事はもったいないよね まだまだ大切に生きなきゃ2024/09/06
ekoeko
1
ファンタジー。2024/01/12