出版社内容情報
初のフランス・ジャズの全貌
ロックの種子は、欧州にいつ播かれたのかとい問いに、偉大なロック・ミュージシャンは次のように答えている。
「20世紀初頭、ジャズがパリに入ってきた。それがすべてだ」
村上龍さん推薦!
フランスにおいて異質の音楽として出発したジャズが、どのように受容・発展・普及したか、そしてどのように、20世紀のフランスと世界の芸術と文化の王道を歩んだか。自身の体験と取材によって、「音楽と人間」、その栄光と悲しみのすべてを記す。
【目次より】
〔第一部〕 ジャズの都パリの誕生
ジャズ到来/サルヴァドールをめぐって/エディット・ピアフの恋/美輪明宏との対話/プルーストの決闘騒ぎ/ジャン・コクトー/『パラード』の衝撃/魔都ベルリン/ジョセフィン・ベーカーの死/武満徹/岡本太郎 ほか
〔第二部〕 ジャンゴ・ラインハルトとボリス・ヴィアンのパリ
ルイ・アームストロングを知る/ジャンゴ・ラインハルト神話へ/占領下のスウィング・ジャズ/ボリス・ヴィアンとパリ解放/ビックス・バイダーベック、村上春樹/ボーヴォワールと『うたかたの日々』/パリのカフェ、ヘミングウェイ/グレコとの邂逅/デューク・エリントンのパリ/ミシェル・ルグランのジャズ ほか
〔第三部〕 パリの空の下ジャズは流れる
大江健三郎、バド・パウエル、セロニアス・モンク/サルトルの葬儀/ゲンスブール親子/フランソワーズ・アルヌールとの邂逅/マイルス・デイヴィスのパリ/『死刑台のエレベーター』とルイ・マル監督/モーリス・ロネの死/アーチー・シェップよさらば/キース・ジャレット/ビル・エヴァンス/オーネット・コールマン/パット・メセニー/ミルト・ジャクソン、ジョン・ルイス ほか
内容説明
初のフランス・ジャズ全貌、音楽・映画・文学。「音楽と人間」その栄光と悲しみのすべてを記す。
目次
序 モンマルトルへの遠い道(永井荷風、ハービー・マン、ジャズ喫茶;中平穂積とDIG;パリに渡る;ニューオリンズ・ジャズとフランス;芸術の都パリ)
第1部 ジャズの都パリの誕生(ジャズ到来;パリのジャズの誕生;サルヴァドールをめぐって―石丸幹二との対話;エリック・サティのラグタイム;ドビュッシーとジャズ;ストラヴィンスキーとラヴェル;エディット・ピアフの恋;イヴ・モンタン「世界の恋人」;大杉栄とモンマルトル;林芙美子と“シャ・ノワール”;美輪明宏のパリ;コクトーとジャズ・クラブ“屋根の上の牡牛”;マルセル・プルーストの決闘騒ぎ;ジャン・ヴィエネール;ダリウス・ミヨー「本物のジャズ」の衝撃;モーリス・ラヴェル;薩摩治郎八とジャズ;サンドラールとピカビア;写真家マン・レイ;コクトー アメリカとは別のジャズを;『パラード』の衝撃;『パラード』の反響;エリック・サティ;アポリネールの胸像;コクトーとアメリカ;ジャンゴ・ラインハルトとの出会い;ジャンゴとルイ・アームストロング;ジョセフィン・ベーカー・ショック;ベーカーとヘミングウェイ;ジョセフィン・ベーカーのアメリカ公演;ジャズ歌手ブリックトップ;ラングストン・ヒューズとジャズ・ポエトリー;フラッパー、ナンシー・キュナードの生と死;魔都ベルリン;エルヴィン・シュルホフ;ジョセフィン・ベーカーの死;ミシェル・レリス;武満徹、岡本太郎)
第2部 ジャンゴ・ラインハルトとボリス・ヴィアンのパリ(ジャンゴ・ラインハルトの生まれた地;ジャンゴ・ラインハルトの登場;ジャン・サブロンとの出会い;ルイ・アームストロングを知る;ジャンゴ・ラインハルト神話へ;占領下のスウィング・ジャズの大流行;ザズーの青春;放浪者の音楽と栄光 エディ・ロズナー;永遠のジャンゴ;ジャンゴのパリ帰還、ビ・バップ;アメリカ公演での失態;ジャンゴ・ラインハルトの死;『ルシアンの青春』とジャンゴ;占領下のパトリック・モディアノ;ココ・シャネルの戦い;ピカソのステーキ;ボリス・ヴィアンとパリ解放;戦中・戦後のヴィアン、コクトー;ビックス・バイダーベック、村上春樹;ボーヴォワールと『うたかたの日々』;サン・ジェルマン・デ・プレのカフェとサルトル;パリのカフェ、ヘミングウェイ;サルトルとヴィアン;バー“タブー”とフランス・ジャズ;グレコとの邂逅;“クラブ・サン・ジェルマン”;デューク・エリントンのパリ;パリの散歩道;フランソワーズ・サガン;ミシェル・ビュトール;ヴィアン『墓に唾をかけろ』;ミュージシャンとしてのボリス・ヴィアン;アンリ・サルヴァドールとミシェル・ルグランのジャズ;ボリス・ヴィアンの死)
第3部 パリの空の下ジャズは流れる(大江健三郎、バド・パウエル、セロニアス・モンク;サルトルと実存主義;ボーヴォワールのアメリカ;サルトルの葬儀;ゲンスブール親子;フランソワーズ・アルヌールとの邂逅;アルヌールとジャズ;マイルス・デイヴィスのパリ;ギタリスト、サシャ・ディステル;『死刑台のエレベーター』;『死刑台のエレベーター』とルイ・マル監督;その後のマイルスとグレコ;マイルスとグレコの死;『鬼火』のルイ・マル、モーリス・ロネ;モーリス・ロネの死;ベッケル、ルノワール、メルヴィル;アラン・ドロン;ジャン・レノの来宅;ジャズとフランス映画;アンドレ・オデール;フランス・ジャズの行方;宮澤賢治・武満徹とジャズ;アーチー・シェップよさらば;パリのミュージシャンたち―キース・ジャレット;ビル・エヴァンス;オーネット・コールマン;パット・メセニー;ミルト・ジャクソン、ジョン・ルイス;チャールズ・ミンガス;マティスと音楽)
著者等紹介
宇田川悟[ウダガワサトル]
1947年、東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。作家。二〇年にわたるパリ生活より、フランス社会事情、文化、ガストロノミーに詳しく、フランスの音楽について取材、雑誌を中心に日本のメディアで発表してきた。2010年フランス農事功労章シュヴァリエ受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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NAGISAN