内容説明
「コモングラウンド」とは著者が提唱する概念で、コミュニケーションを取る上で欠かせない相手との共通理解や会話のバックグラウンドのこと。人同士でも齟齬が起きがちなコモングラウンドの構築は、AI(人工知能)とのコミュニケーションとなるとより困難になる。会話の際に人が行っている行為を解説しながら、それをAIと共有するための技術について、人同士の会話をよりスムーズに行うためのAIのサポート技術について、現時点での到達点と今後の可能性を明らかにする。
目次
第1章 コミュニケーションの核心
第2章 コモングラウンド概論
第3章 コミュニティのコモングラウンド
第4章 協調作業のコモングラウンド
第5章 会話とともに変化していくコモングラウンド
第6章 会話システム
第7章 AIによる自律エージェント
第8章 シナジー
著者等紹介
西田豊明[ニシダトヨアキ]
1977年京都大学工学部卒業。奈良先端科学技術大学院大学教授、東京大学教授、京都大学教授を経て、2020年より福知山公立大学教授。東京大学・京都大学名誉教授。人工知能とインタラクションの研究に従事し、会話情報学を提唱(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スプリント
6
AIというよりも人と人とのコミュニケーションを構造的に分解して解説した本。 例えが一風変わっていて面白い。2022/03/06
mim42
2
人型エージェントを作るために必要な共通基盤処理として関心を持ったが、本書のスコープはもっと広くて深い。「第二世代人工知能の知見を使いなさい」「コモングラウンドを人間が知覚可能レベルにエンビジョニングすることが急務」。これはこれでなるほど。いやしかし本書を読んで「わかったぞ、これで明日コモングラウンドを設計してみよう」とはすぐにはならないだろう。まずコモングラウンドとは何かであり、それからコモングラウンドをどう使うとどう嬉しいか。私にはまだよく整理できてはいない(が、無いとつらいことは承知)2022/02/20
-
- 和書
- 静かな静かな海の底