犀の教室 Liberal Arts Lab<br> 21世紀の道徳―学問、功利主義、ジェンダー、幸福を考える

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21世紀の道徳―学問、功利主義、ジェンダー、幸福を考える

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  • サイズ 46判/ページ数 406p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784794972835
  • NDC分類 150.4
  • Cコード C0010

出版社内容情報

現代哲学を「政治的正しさ」の呪縛から解放する快著
──帯文・東浩紀

ポリティカル・コレクトネス、差別、格差、ジェンダー、動物の権利……いま私たちが直面している様々な問題について考えるとき、カギを握るのは「道徳」。進化心理学をはじめとする最新の学問の知見と、古典的な思想家たちの議論をミックスした、未来志向とアナクロニズムが併存したあたらしい道徳論。「学問の意義」「功利主義」「ジェンダー論」「幸福論」の4つのカテゴリーで構成する、進化論を軸にしたこれからの倫理学。

哲学といえば、「答えの出ない問いに悩み続けることだ」と言われることもある。だが、わたしはそうは思わない。悩み続けることなんて学問ではないし、答えを出せない思考なんて意味がない。哲学的思考とは、わたしたちを悩ませる物事についてなんらかのかたちで正解を出すことのできる考え方なのだ。(…)
この本のなかでは、常識はずれな主張も、常識通りの主張も、おおむね同じような考え方から導きだされている。それは、なんらかの事実についてのできるだけ正しい知識に基づきながら、ものごとの意味や価値について論理的に思考することだ。これこそが、わたしにとっての「哲学的思考」である。(…)倫理学のおもしろさ、そして心理学をはじめとする様々な学問のおもしろさをひとりでも多くの読者に伝えることが、この本の最大の目的である。(「まえがき」より)

【目次】
■第1部 現代における学問的知見のあり方

第1章 リベラルだからこそ「進化論」から目を逸らしてはいけない
第2章 人文学は何の役に立つのか?
第3章 なぜ動物を傷つけることは「差別」であるのか?

■第2部 功利主義

第4章 「権利」という言葉は使わないほうがいいかもしれない
第5章 「トロッコ問題」について考えなければいけない理由
第6章 マザー・テレサの「名言」と効果的な利他主義

■第3部 ジェンダー論

第7章 フェミニズムは「男性問題」を語れるか?
第8章 「ケア」や「共感」を道徳の基盤とすることはできるのか?
第9章 ロマンティック・ラブを擁護する

■第4部 幸福論

第10章 ストア哲学の幸福論は現代にも通じるのか?
第11章 快楽だけでは幸福にたどりつけない理由
第12章 仕事は禍いの根源なのか、それとも幸福の源泉なのか?

終章 黄金律と「輪の拡大」、道徳的フリン効果と物語的想像力

内容説明

ポリティカル・コレクトネス、差別、格差、ジェンダー、動物の権利…いま私たちが直面している様々な問題について考えるとき、カギを握るのは「道徳」。進化心理学をはじめとする最新の学問の知見と、古典的な思想家たちの議論をミックスした、未来志向とアナクロニズムが併存したあたらしい道徳論。「学問の意義」「功利主義」「ジェンダー論」「幸福論」の4つのカテゴリーで構成する、進化論を軸にしたこれからの倫理学。

目次

第1部 現代における学問的知見のあり方(リベラルだからこそ「進化論」から目を逸らしてはいけない;人文学は何の役に立つのか? ほか)
第2部 功利主義(「権利」という言葉は使わないほうがいいかもしれない;「トロッコ問題」について考えなければいけない理由 ほか)
第3部 ジェンダー論(フェミニズムは「男性問題」を語れるか?;「ケア」や「共感」を道徳の基盤とすることはできるのか? ほか)
第4部 幸福論(ストア哲学の幸福論は現代にも通じるのか?;快楽だけでは幸福にたどりつけない理由 ほか)
黄金律と「輪の拡大」、道徳的フリン効果と物語的想像力

著者等紹介

クリッツァー,ベンジャミン[クリッツァー,ベンジャミン] [Kritzer,Benjamin]
1989年京都府生まれ。2014年に大学院(修士)を修了後、フリーターや会社員をしながら、ブログ「道徳的動物日記」を開始(2020年からは「the★映画日記」も開始)。批評家として、倫理学・心理学・社会運動など様々なトピックについての記事をブログやWebメディアに掲載(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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trazom

103
著者の主張は明確で、とても面白く読める。「進化生物学から見た動物としての人間」と「哲学や社会や経済の担い手としての人間」との狭間の中で、学問論、動物倫理学、功利主義、ジェンダー論、幸福論を通して「道徳」が語られる。P.シンガーの「効果的な利他主義」に寄り添いながら、道徳的実在論として説得力のある論考が展開される。「道徳とは「つめたい」ものであるべきです」という言葉に著者の思いがこもる。理性に基づく抽象的な推論と科学的な思考こそが道徳の基盤であるとの主張は、感情や共感に流される昨今の倫理学への警鐘でもある。2022/01/21

Sam

59
大上段に構えた書名からするとなにか新しい思想を謳った尖った内容の書物なのかと思ったが予想とだいぶ違って拍子抜けした(前書きの段階で予想はできたけど)。とはいえ副題にある通り「学問、功利主義、ジェンダー、幸福」といった、いまの世の中を生きていくうえで欠かせない重要なテーマについて目の行き届いた、かつバランスの取れた論が展開されている。終始安心して読めたのは「道徳について考える場合には、自然科学の知見を含めた、正しい事実認識に基づかなければならない」というスタンスが徹底しているからだろう。2022/04/03

ふみあき

26
まえがきに「この本の内容はまったくアカデミック」ではなく、「代わりにわたしが追求したのは『おもしろさ』」だとあるが、その試みは成功していると思う。とにかくおもしろくて一気に読了したし、実際売れているようだ。本書を読むまではピーター・シンガーなんて、狂信的な動物愛護主義者のクソ野郎くらいにしか思っていなかったけど、一度著書を手に取ってみようか、と思うまでに認識を改めさせられた。異性愛について哲学的に論じる、というのは昨今は流行らないのか。昔は竹田青嗣とかいたけど。著書の第二弾にも期待。2022/02/13

テツ

15
理性ではなく感覚的なモノを規範にしている集団の胡散臭さと危険さ。いくつかの具体的な姿が頭に浮かびつつ読み進めた。道徳規範はそれそのものよりも、それが真に揺るぎないものなのかと自らの中で問い続ける姿勢こそが大切なんだろうな。人の目指すべき模範的な生き方、良い生き方は時と場所次第で全く異なるのだろうけれど、人類共通の普遍的な良さって存在するのだろうか。何にせよ理性を放棄して感覚や感情で物事をジャッジするようにだけはならないようにしたい。2022/10/05

jackbdc

13
中庸を意識した抑え気味でフラットな記述スタイルは”論理的な”理解しやすさと”感情的な”伝わりにくさを併せ持つ。テーマ設定はツボなんだが表現方法はやや苦手かも。最も印象に残ったのは動物道徳ネタ。シンガー「動物の解放」の言説を嚙み砕いてわかりやすく紹介してくれたので興味を持てた。区別と差別の境目論など論理構成は理解できた。主張の中身には違和感を持つ部分もあるのだが西欧と東洋的な価値観の差異がこの辺りに反映されているのかもしれない。シンガーを読んで確認したい。若い著者は個性的で今後面白い本を活躍が楽しみ。2022/03/11

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