内容説明
縄文時代に大量に造られた素焼きのフィギュア=「土偶」。謎めいたその姿をめぐって、土偶の研究は明治、大正、昭和、平成、令和と130年以上にわたって繰り広げられてきた。その「正体」については「妊娠女性説」や「地母神説」などがあるが、いずれも確証が得られておらず、縄文土偶はいまだに詳細不明の遺物となっている。本書では、土偶の形態を具体的に分析するイコノロジー研究の手法と、環境文化史・民族植物学を含む最新の考古研究の実証データを用いることで、ついに土偶の「真実」を明らかにする。
目次
第1章 土偶プロファイリング1 ハート形土偶
第2章 土偶プロファイリング2 合掌土偶・中空土偶
第3章 土偶プロファイリング3 椎塚土偶(山形土偶)
第4章 土偶プロファイリング4 みみずく土偶
第5章 土偶プロファイリング5 星形土偶
第6章 土偶プロファイリング6 縄文のビーナス(カモメライン土偶)
第7章 土偶プロファイリング7 結髪土偶
第8章 土偶プロファイリング8 刺突文土偶
第9章 土偶プロファイリング9 遮光器土偶
第10章 土偶の解読を終えて
著者等紹介
竹倉史人[タケクラフミト]
人類学者。独立研究者として大学講師の他、講演や執筆活動などを行う。武蔵野美術大学映像学科を中退後、東京大学文学部宗教学・宗教史学科卒業。2019年、東京工業大学大学院社会理工学研究科価値システム専攻博士課程満期退学。人類の普遍的心性を探求すべく世界各地の神話や儀礼を渉猟する過程で、縄文土偶の研究に着手することになった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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