内容説明
伝統芸能が不思議なほどに多い国。とりわけ「語り芸」の多い国。視覚優位の現代で、聴く力、想像する力を要する芸が、かほど多様に受け継がれ、生き残っているのはなぜか。今聞きうる語り芸の第一人者を招き、実演とともにそれぞれの芸がどのような土壌から生まれ、どんな特色を持ち、それらを担い、享受した人々たちはどのような存在だったのかを引き出す。
目次
第1章 語り芸の水脈―篠田正浩(映画監督)
第2章 節談説教―廣陵兼純(布教師・満覚寺住職) 釈徹宗(相愛大学教授・如来寺住職)
第3章 ごぜ唄、説経祭文―渡部八太夫(説経祭文) 萱森直子(ごぜ唄)
第4章 義太夫節―豊竹呂勢太夫(人形浄瑠璃文楽 太夫) 鶴澤藤蔵(人形浄瑠璃文楽 三味線) 児玉竜一(早稲田大学教授)
第5章 講談―神田愛山(講談師・東京) 旭堂南海(講談師・上方)
第6章 女流義太夫―竹本駒之助(女流義太夫 太夫) 鶴澤寛也(女流義太夫 三味線) 児玉竜一(早稲田大学教授)
第7章 能―安田登(能楽師 下掛宝生流ワキ方) 槻宅聡(能楽師 森田流笛方)
第8章 上方落語―桂九雀(落語家) 小佐田定雄(落語作家・演芸作家)
第9章 浪曲―澤孝子(浪曲師 曲師:佐藤貴美江) 玉川奈々福(浪曲師 曲師:沢村豊子) 稲田和浩(浪曲作家・演芸研究家)
第10章 落語―三遊亭萬橘(落語家) 和田尚久(放送作家・演芸研究家)
第11章 ラップと謡―安田登(能楽師) いとうせいこう(作家)
著者等紹介
玉川奈々福[タマガワナナフク]
東京を拠点に活躍する浪曲師。1994年10月、日本浪曲協会主宰三味線教室に参加。1995年に曲師で玉川福太郎門下に。師の勧めにより2001年から浪曲師修業を始め、以降、木馬亭での定席、勉強会のほか、多くの独演会やイベントで企画・出演。精力的に浪曲の魅力を伝える実力派。平成30年度文化庁文化交流使として、イタリア、スロベニア、オーストリア、ハンガリー、ポーランド、キルギス、ウズベキスタンの七か国で公演を行った。中国、韓国でも公演を行った。第11回伊丹十三賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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