内容説明
生活保護受給者、性風俗産業の従事者、セクシュアルマイノリティ、性暴力被害者などが、医療者からの心無い対応で傷ついたり、それがきっかけで医療を受ける機会を逸している現実がある。医療に携わる人間は、こうした社会や医療から排除されやすい人々と対峙するとき、どのようなケア的態度でのぞむべきなのか。看護師として働き、医療者と患者の間に生まれる齟齬を日々実感してきた著者が紡いだ、両者の分断を乗り越えるための物語。誰一人として医療から外さないために。
目次
1章 浩はどうして死んだのか―セクシュアルマイノリティの患者さん
2章 医療が果歩を無視できない理由―性風俗産業で働く患者さん
3章 殴られた私も、殴った山本さんも痛いのです―暴力を振るう患者さん
4章 千春の愛情は不器用で脆くて儚くて―自分の子どもを愛せない患者さん
5章 「看護師が母を殺した」と信じたい、高野さんの息子―医療不信の患者さん
6章 私は生活保護を受けようと思っていました―生活保護の患者さん
7章 飲みすぎてしまう葉子、食べられない私―依存症の患者さん
8章 性暴力被害を受けて、裁判を起こした―性暴力被害者の患者さん
9章 医療が差別に晒される時―医療現場で働く患者さん
終章 医療から誰も外さないために
著者等紹介
木村映里[キムラエリ]
1992年生まれ。日本赤十字看護大学卒。2015年より看護師として急性期病棟に勤務。2017年に医学書院「看護教育」にて、看護における用語と現実の乖離について、「学生なら誰でも知っている看護コトバのダイバーシティ」というタイトルで1年間巻頭連載を行う。2018年より「note」での発信を開始し、反医療主義、生活保護、タトゥー、性暴力被害といったテーマについて執筆。『医療の外れで』(晶文社)で出版デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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