内容説明
今、私は未来の可能性についてあらためて考えてみようと思う。コンサルタントとしてではなく、SF作家としてでもなく批評家でもなく、コンサルタントでありSF作家であり批評家でもある視点から、今、単線的に仮構され選びとられた、唯一無二の確定的な時間構造の間隙にこぼれ落ちた、亡霊のように不可視の領域を漂う、別様のあり方を伴う、無数の失われた未来を求めて。
目次
序 失われた未来を求めて
Side A 未来(音楽・SF・未来―若林恵『さよなら未来』を読みながら;ディストピア/ポストアポカリプスの想像力;生きること、その不可避な売春性に対する抵抗―マーク・フィッシャー『資本主義リアリズム』;The System of Hyper‐Hype Theory‐Fictions;暗号化された世界で私たちにできること―木澤佐登志『ダークウェブ・アンダーグラウンド』 ほか)
Side B 物語(生まれなおす奇跡―テッド・チャン『息吹』の読解を通して;物語の愛、物語の贖罪―イアン・マキューアン『贖罪』;未完の青春―佐川恭一『受賞第一作』;明晰な虚構の語り、文学だけが持ちうる倫理―阿部和重『Orga(ni)sm』
オブジェクトたちの戯れ―筒井康隆『虚航船団』 ほか)
著者等紹介
樋口恭介[ヒグチキョウスケ]
SF作家、会社員。2017年、投稿作「構造素子」が第5回ハヤカワSFコンテストで“大賞”を受賞し、作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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