出版社内容情報
社会の転換期に生み出される「現在」の文学を論じた初めての本格的文芸時評『空虚としての主題』と、名作古典文学の深層と構造を鮮やかに描き切った『源氏物語論』、長く継続的にその主題を追って書き継がれた「アジア的ということ」などを収録する。単行本未収録3篇。月報は安藤礼二氏、山本かずこ氏、ハルノ宵子氏が執筆。第19回配本。
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空虚としての主題
書きだしの現象論
抽象的と具象的
イメージの行方
背景のしくみ
感性による否認
固執された〈意味〉
持続された思惟
さまざまな自然
「私」および「彼」の位置
「私」小説に出あう
物語を超えて
嫌悪としての描写
現在という条件
あとがき
文庫版のためのあとがき
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源氏物語論
第?部 母型論
第?部 異和論
第?部 厭離論
第?部 環界論
あとがき
わが源氏
文庫のための註
『源氏』附記
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鳥の話
天の河原ゆき[『野性時代』連作詩篇30]
旅の終り[『野性時代』連作詩篇31]
水の死
夢は枯野[『野性時代』連作詩篇32]
魚の木
水の絵本[『野性時代』連作詩篇33]
融けた鏡[『野性時代』連作詩篇34]
掌の旅[『野性時代』連作詩篇35]
木の説話[『野性時代』連作詩篇36]
本草譚
坂の曲がり[『野性時代』連作詩篇37]
追憶[『野性時代』連作詩篇38]
葉の声?入江比呂さんに--
葉の魚[『野性時代』連作詩篇39]
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アジア的ということ?
アジア的ということ?
アジア的ということ?
アジア的ということ?
アジア的ということ?
アジア的ということ?
アジア的ということ?
「アジア」的なもの
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村上龍『コインロッカー・ベイビーズ』
「文学者」という画像
村上一郎論
村瀬学『初期心的現象の世界』について
川端要壽のこと
ドストエフスキーのアジア
源氏物語と現代?作者の無意識?
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「野性時代」アンケート
「百人一答ジャパネスク」アンケート
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諏訪優
横光利一
際限のない詩魂[高村光太郎]
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わが子は何をする人ぞ
果樹園から林檎を盗む
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『言葉という思想』あとがき
『試行』第五六~五七号後記
吉本隆明[ヨシモトタカアキ]
著・文・その他
内容説明
長く深い時間の射程で考えつづけた思想家の全貌と軌跡。初めての本格的文芸時評『空虚としての主題』、名作古典文学の深層と構造を鮮やかに描き切った『源氏物語論』、長く継続的にその主題を追って書き継がれた「アジア的ということ」などを収録。単行本未収録3篇。
目次
1 空虚としての主題
2 源氏物語論
3(鳥の話;天の河原ゆき(『野性時代』連作詩篇30) ほか)
4(アジア的ということ;「アジア的」なもの)
5(村上龍『コインロッカー・ベイビーズ』;「文学者」という画像 ほか)
6(『野性時代』アンケート;「百人一答ジャパネスク」アンケート ほか)