韓国文学のオクリモノ
三美スーパースターズ―最後のファンクラブ

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  • サイズ B6判/ページ数 364p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784794969804
  • NDC分類 929.13
  • Cコード C0097

内容説明

韓国プロ野球の創成期、圧倒的な最下位チームとして人々の記憶に残った三美スーパースターズ。このダメチームのファンクラブ会員だった二人の少年は大人になり、IMF危機と人生の危機を乗り切って、生きていくうえで最も大切なものは何なのかを知る―。韓国で20万部超のロングセラーとなっているパク・ミンギュの永遠のデビュー作!

著者等紹介

パクミンギュ[パクミンギュ]
1968年、韓国・蔚山生まれ。中央大学文学部卒業。2003年、『三美スーパースターズ最後のファンクラブ』でハンギョレ文学賞、『地球英雄伝説』で文学トンネ作家賞をダブル受賞して話題になる。その後も新鮮な文体と奇想天外な発想で作品を発表し、05年に『カステラ』で申東曄創作賞、07年に「黄色い川、舟一隻」で李孝石文学賞、09年に「近所」で黄順元文学賞、10年には「朝の門」で、韓国で最も権威あるとされる李箱文学賞を受賞。高い評価と圧倒的な人気を得ている韓国を代表する作家の一人

斎藤真理子[サイトウマリコ]
翻訳家。『カステラ』で第一回日本翻訳大賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りつこ

41
地元に初めてできたプロ野球チームで皆の期待を一身に集めた三美スーパースターズは信じられないほどの弱小チームだった。熱狂的に応援していた主人公と親友ソンフンは恥辱にまみれた青春時代を送ることになるのだが…。三美の弱小ぶりが後半になって鮮やかに肯定される小気味良さ。それはひたすら努力と根性で前へ進もうとしてアップアップになってひっくり返されて終わったーと思って目を開けたら抜けるような青空が広がっていたかのよう。ツーストライクスリーボール絶体絶命のピンチ。見送った球は実はボールだったの言葉が心に沁みる。2018/11/09

fwhd8325

41
韓国プロ野球は、創設当時、日本の選手の活躍も報道されていましたが、この三美スパースターズというチームがどんなチームなのか、全く知識はありません。ウィキペディアでぐぐり、福士選手がいたチームだったことを頭に入れて読みました。野球にしてもサッカーにしても、スポーツはまさしく人生なのだ。それは、青春の証であったり、社会の非常さだったり。日本のスーパースター長嶋茂雄さんも「野球とは、人生である」と仰っている。その言葉が、ズキンと響くようです。2018/06/12

おかむら

35
韓国にプロ野球が誕生した1982年、地元チーム「三美スーパースターズ」のファンクラブ子ども会員になった主人公(ワクワク).。ところが三美はとんでもない弱小チームだった。ってとこから始まる少年の成長譚。いやあ、コレ面白かったわ! 野球にも韓国の時事風俗にも詳しくないけども、笑えてちょっとキュンとする極上の青春小説。翻訳は斎藤真理子。この著者にも翻訳者にも付いて行こうと思わせる魅力。隣の国にこんな面白い小説があったとはー! 日本でいうと軽妙な語り口伊坂幸太郎に近いかな? とにかくパク・ミンギュは要チェック!2019/02/19

YO)))

35
野球×文学好きとしては大変素敵な逸品でした。終わりから始まる物語。人生(というか世間)に敗北した時に初めて、嘗ての弱小チームが勝負の埒外で成し遂げていた偉業に気付く。そして青空と白球の救いの偉大さ。ツーストライクスリーボールから投げられた一球、その時はストライクだと思い審判もそうジャッジした、でも実はそれはボールであって、進塁できたという事ではないのか-これほど素晴らしい人生の気づきがあるだろうか?2017/11/26

星落秋風五丈原

33
関西人にとって忘れられない年といえば、一九八五年優勝できなかった阪神タイガースが遂に日本一に。海の向こうの韓国ではプロ野球が始まり僕の地元でも三美スーパースターズが誕生。ところがチームは歴史的大敗を続け敗戦面で記録を量産。親会社の経営不振に伴い三年で身売りされてしまう。第一章でここまでが描かれる。僕は成績優秀のまま一流大学を卒業し、一流企業への就職も決まっていた。同時に野球選手という他人に夢を託す時代も卒業し、未来は明るいかに見えた。そんな時やってきたのが韓国を襲う大不況。終身雇用神話はもろくも崩れる。2018/04/12

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