内容説明
中規模都市の繁盛が、日本経済を活性化させる!人と人が出会い、アイデアを生みだし、働いて住みたくなる、稼げるエリアはどう作るのか。建物の時間と場所のシェア、ナイトタイムエコノミー、地元農業と都市の共存…未来のヒントが詰まった試論集。
目次
序論 地域再生を巡る基礎理論
1章 センシュアス・シティから見る地方都市の魅力
2章 開発のあとに拡がる消費空間の二極化
3章 地域再生における建物利活用の未来
4章 都市にとってナイトタイムエコノミー
5章 地域経済を支える企業人たち
6章 地方都市住民に貢献する地域農業モデル
著者等紹介
飯田泰之[イイダヤスユキ]
1975年東京都生まれ。明治大学政治経済学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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starbro
158
愚息のレポートをサポートするために読みました。人口減少の時代、地方・地域は、様々な課題をかかえています。7人の執筆者が、色んな角度から提言していますが、抜本的な解決法は、中々ないため、複数の手法で何とか乗り切るしかないと思います。大変厳しい時代です。2019/07/21
さきん
24
ミニ東京を地域に作らず、他のやっていないことを探してやること、ヤンキー出身や地元の名士が頑張っている地方の虎の存在、新たにものをつくのではなく既存のものをリノベーションするなど。コンパクトシティは、活気のあるスポットを再生するという意味では魅力的。でも長浜を廻って感じたのは、切り捨てられた地域の悲惨なことこの上ない。車社会とどう区切りをつけるのかもまちづくりに大きく影響してくる。2017/12/01
nishi
10
近年の地方再生においては、物的資本を強化するのではなく人的資本への投資を行うことが重要であり、適切な人材がいた場合における地方の再生例が数多く示されている。出てくる事例はどれも突飛なものではない経済学の基礎的な考えに基づく方法であるが、既存のルールにとらわれないクリエイティブな発想とプレイヤーとなる地域の人たちとのコミュニケーションによって成功している事例ばかりだなと思った。そういった意味で、前段の多様な人材を受け入れることのできる街づくりは重要であると強く感じる。2021/06/06
アセロラ
9
地方が都市から最も輸入してるもの、それは「本社機能」ということは考えたことがありませんでした。地方の工場がフル稼働しても、本社の利益になります。地域経済の所得を外に逃さないためには、輸入している財やサービスを、地域の中で開発、企画、マーケティングなどをして生産することが重要です。6章の地域農業モデルも興味深いです。はじめにと序論の飯田さんの文章は難しいのですが(でも勉強になります)、他の著者は読みやすいので、序盤で挫折せずぜひ読んでほしい本です。2020/07/19
おせきはん
8
センシュアス・シティ、建物の時間と空間のシェア、ヤンキーの虎、農業の地方都市民・貢献論など、地域再生に取り組む際の興味深い視点が多く紹介されていました。特に、地元でつくられた農産物の地元での消費は、著者も指摘する通り地元でお金が循環する経済の拡大にもつながるので、市町村単位では難しいところも、地域単位で取り組めるといいですね。2018/04/15
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