子どものための美しい国 (新版)

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  • サイズ A5判/ページ数 497p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784794967855
  • NDC分類 K989
  • Cコード C8097

出版社内容情報

父ステファン王の死によって、幼くして王位についたマットは、子どものためのユートピアをつくろうと、つぎつぎに画期的な改革にのりだす。世界一の動物園をつくること、国中の子どもたちに毎日チョコレートを届けること、子ども国会の設立。ところが、スパイの暗躍や親友の裏切りによって、国内は大混乱。とうとう、となりの国の軍隊がせめこんできて……。子どもの願いや夢、そして心理をみごとにえがいたポーランド児童文学の名作!

【著者紹介】
1878年ワルシャワ生まれ。ポーランドのユダヤ人医師・作家・教育者。子どもの権利を主張したパイオニアとして知られる。小児科医として活躍するかたわら、自ら孤児院を主宰し、そこに子どもたちの自治社会をつくった。ナチのワルシャワ占領後、ユダヤ人ゲットーに移された孤児院の子どもたちと運命をともにし、1942年8月、トレブリンカ強制収容所のガス室で命を奪われた。

内容説明

父ステファン王の死によって、幼くして王位についたマットは、子どものためのユートピアをつくろうと、つぎつぎに画期的な改革にのりだす。世界一の動物園をつくること、国中の子どもたちにチョコレートをくばること、子ども国会の設立…。ところが、スパイの暗躍や親友の裏切りによって、国内は大混乱。とうとう、となりの国の軍隊がせめこんできて…。子どもの願いや夢、そして心理をみごとにえがいたポーランド児童文学の名作。

著者等紹介

コルチャック,ヤヌシュ[コルチャック,ヤヌシュ][Korczak,Janusz]
1878‐1942。ワルシャワ生まれ。ポーランドのユダヤ人作家・小児科医・教育者。子どもの権利を主張したパイオニアとして知られる。自ら孤児院をひらき、そこに子どもの自治社会をつくった。ナチ支配下のワルシャワで、最後まで子どもたちと運命をともにし、1942年8月、トレブリンカ強制収容所のガス室で命をうばわれた

中村妙子[ナカムラタエコ]
1923年東京生まれ。翻訳家。英文学を中心とした児童文学の翻訳活動の業績に対して、2012年に巖谷小波文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

joyjoy

6
コルチャック先生の作品。英訳からの日本語訳は中村妙子氏。幼くして王となったマットが、子どもの視点から改革を図る。子どもの知恵と力だけでは難しいことがたくさん。問題も次々と。しかし、コルチャック先生の孤児院では、実際に子どもたちが議会を開いたり、新聞を発行したりしていた。。。子どもの人格を認め、信頼する。実際にはなかなか難しい。先生のしたこと、あらためてすごいことだなと思う。その後のマット王を描いた続編、読んでみたいが邦訳されていないようで残念。2022/01/15

madoriel

2
日本ではあまり知られていないが、たまたま見つけて気になって読んでみた児童書。しかし、童話としてはすごく読み応えがあり、星の王子さまやモモなどの名作に分類させるべき、大人も読んでおきたい1冊だった。現代にも通じる社会問題が揶揄されていて、大人と子どもの世界は別だと描かれる中で、やがて子どもは同じような大人になっていくだろうことも示されている。子どもの国王マットは、素晴らしい人格の持ち主だが、知識・経験不足の点で大人に敵わない。しかし子どもこそ、国の未来を担う尊重すべき対象だと改めて実感させられた。 2021/05/11

ぱに

1
ポーランド行く前からずっと気になってた。本の内容もさることながら、ユダヤ人の子どものための孤児院を開き、ゲットーに送られ、逃げるチャンスを何度も与えられながらも、子どもたちとともに収容所で殺されることを選んだ筆者のコルチャックが気になってた。内容は、想像以上にシビア。大体タイトルに「子どものための〜」って入ってると、逆に大人向けだよね。父王が早くに亡くなり、幼いながら後を継ぐことになったマット王の治世。戦争、他国訪問、国会開設…など、ファンタジーと現実が絶妙なバランスで展開されています…。長いけどお勧め。2014/09/10

ティパリン

0
「しかしあなたがたはわが国が大人と同様、子どもからも成り立っていることをわすれています」コルチャック先生が言いたいのは、まさにこの部分ではなかろうか。子どもらしい誠実さ聡明さでもって、子どもっぽいが大胆な改革をすすめるマット。結末は悲しい。大人であることの責任を感じた。2013/10/05

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