内容説明
「カリスマ編集者」兼社長として、瀕死のジョナサン・ケイプ社を英国最高の文芸出版社にした「パブリッシャー」(出版人)の回想記。著者が出版を手がけた11人がノーベル文学賞を受賞し、また英国の芥川賞と言われるブッカー賞の創設者でもある。ロアルド・ダール、ドリス・レッシング、ジョン・レノン、イアン・マッキューアン、ジェフリー・アーチャー、サルマン・ラシュディ、ガルシア・マルケスなど、文学者、絵本作家150人余がぞくぞくと登場する。胸のときめく本が発想される瞬間。制作の現場。人とお金のドラマ。―やがてアメリカの巨大資本に呑み込まれてしまったひとりの出版人の冒険が、出版業の未来を照らしだす。
目次
はじめに―『移動祝祭日』
昔の日々
ローマ
パリ
最初の仕事
マクギボン・アンド・キー
ペンギンブックス
ニューヨーク
特別な場所
ドリス・レッシング〔ほか〕
著者等紹介
マシュラー,トム[マシュラー,トム][Maschler,Tom]
1933年、ベルリン生まれ。父は書籍の巡回販売員で、のちに出版社を経営。一家はナチを逃れ、イギリスへ亡命。著者は二十三歳のとき出版社のアンドレ・ドイチュに就職。マクギボン・アンド・キー、ペンギンブックスをへて二十七歳でジョナサン・ケイプに入社、以後、ケイプを「イギリスでもっとも元気な出版社」にした「カリスマ編集者」兼社長として名をはせる。作品を出版した十一人がノーベル文学賞を受賞した。87年、ケイプはアメリカの巨大資本に買収された。2000年末、『ブックセラー』誌で「今世紀の出版界に最も影響を与えた十人の出版人」に選ばれた。ブッカー賞の生みの親でもある
麻生九美[アソウクミ]
東京生まれ。早稲田大学卒業。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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