内容説明
アフガニスタンは忘れられ、見捨てられていた。だが、1998年、アフリカでの米大使館爆破テロによって、突如全世界の注目を浴びる。いったい、この国で何がおきたのか?タリバンの誕生。バーミヤン大仏の破壊。オマル師とビンラディンの関係。米英軍の侵攻による政権崩壊。第一線で取材を続けてきた新聞記者が「テロの時代」に突入する転回点となったアフガン現代史の謎にいどむ。
目次
1 「タリバンは悪か?」
2 「顔のない」最高指導者
3 タリバン伝説
4 タリバン主義
5 パキスタンの憂鬱
6 バーミヤン大仏破壊
7 タリバン政権衰亡
8 アフガン軍事攻撃
9 アフガン新政権
10 地方の軍閥
著者等紹介
春日孝之[カスガタカユキ]
1961年生まれ。日本大学国際関係学部卒業。85年毎日新聞社入社。95~6年、米国フリーダムフォーラム財団特別研究員としてハワイ大学大学院留学(アジア・中東史)。97~9年、ニューデリー支局。99~03年、イスラマバード支局。千葉支局次長、外信部副部長を経て、05年11月よりテヘラン支局長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ののまる
14
他の中東国とちがって、他国が欲しがる資源もない国であるのに(宝石やアヘンなどはあるが)、ここまで世界各国入り乱れての複雑な現状になってしまうのは、地政的なためなのか、もとからの遊牧・部族社会が中央集権に向いていないということなのか。9.11までの流れがよくわかる。2018/03/14
まー
7
米国の姿勢は傲慢、自分以外正しい存在は無いと考えている ジハードとは侵略者の攻撃から自己防衛する事、数千年来キリスト教徒ユダヤ教徒も自己防衛の為に戦い正当化してきたしかし彼らはイスラム教徒が侵略者の攻撃に反撃する時、ソレをテロと呼ぶ… 確かにそうかも知れない2024/09/22
はる
3
最近著者の新聞記事を読んだ。アフガンがタリバンの再統治に置かれた。2002年の撤退から19年、弱小化せず根強く拡大を続けていた。隣国の支援とパシュトゥンの生活圏に国境が走っているという理由も大きい。政治上部に飛び交う情報が陰謀的謀略的に振れ真意はどこか掴みがたい。9.11それさえも謀略説が叫ばれた。隣国パキスタンの神学校にタリバンは生まれた。 本書はソ連撤退後、部族の主導権争いが国際的思惑で展開され、国際政治が一国を蹂躙する様を報道している。そのような中で自らの農業を造る活動は1本の線に見える。 2021/10/30
カネコ
1
◎2011/10/26