内容説明
イスラムの行動や思考を律する「コーラン」とは、いかなる書物であるのか。フランスを代表するオリエント学の泰斗が、パリのアラブ世界研究所にて、ムスリムもキリスト教徒もいる聴衆をまえに語った。啓示はいかにして下されたか。聖書との関係。神と人とのコミュニケーションについて。規範としてのコーラン。コーランの言語とは。現代哲学、言語学、文献学等の知見もふまえ、コーランの新しい読み方を提示する。聖典コーランに感応するがごとく、イスラムの理論と感性をめぐるダイナミックな探究が躍動する、定評ある「コーラン入門」。
目次
第1章 構造へのアプローチ
第2章 コーランにおける時間
第3章 コーランの規範
第4章 コーランとアラビア語
著者等紹介
ベルク,ジャック[ベルク,ジャック][Berque,Jacques]
1910年、アルジェリアのフランス人家庭に生まれる。1956~81年までコレージュ・ド・フランス教授としてイスラム現代社会史の講義を担当した。コーランのフランス語全訳者。生涯にわたってイスラム世界を思索し、その深い叡智から、東洋と西洋の「両岸の架け橋」と評された。1995年没
内藤陽介[ナイトウヨウスケ]
1967年、東京都生まれ。東京大学文学部卒業。郵便学者。切手の博物館・副館長。切手などの郵便資料から、国家や地域のあり方を読み解く「郵便学」を提唱し、活発な研究・著作活動をつづけている
内藤あいさ[ナイトウアイサ]
神奈川県生まれ。「ルモンド・ディプロマティーク」インターネット日本語版で翻訳を担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。